イノベーションの魔法は多様な人材から生まれる--アーンスト・アンド・ヤング会長兼CEO ジェームス・ターリー

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イノベーションの魔法は多様な人材から生まれる--アーンスト・アンド・ヤング会長兼CEO ジェームス・ターリー

乱調が続く世界経済。その中では戦略の巧拙が企業の生き残りを分ける。世界140カ国に拠点を持ち、戦略的助言を企業や政府に与えてきた、大手国際会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)は、リーマンショック以降も成長を享受してきた。その戦略と世界観から日本が学ぶことは少なくない。来日したジェームス・ターリー会長兼CEOに話を聞いた。

──今、世界で起こっている構造変化をどうとらえていますか。

大きく三つのトレンドがあります。一つ目はキャピタル(資本)のシフト。西から東、北から南、先進国から新興国へという流れです。

二つ目は人口構成の変化。世界の労働力構成が多様化してくる。日本と欧州は高齢化社会。中東やインド、アフリカは若い世代が多い。中国と北米はその真ん中に位置します。

三つ目は新たなイノベーション。すべてのセクターで変化が起こる。それを育む大舞台は新興市場です。

──そのグローバルトレンドを踏まえた、E&Yとしての戦略は。

世界経済のパワーシフトを理解しながら、組織全体を変えていきます。そのうえで重要な戦略とはグローバルインテグレーション。E&Yは最もグローバルに統合された会計事務所です。そもそもグローバルなマインドセットと文化があったからこそ、それが実現できた。これにより、グローバルに一貫したサービス提供が促進され、監査サービス全体の品質が高まるため各国規制当局もグローバル統合を歓迎している。

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