JR九州、新幹線全通で見えた株式上場への道筋

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 ここまでやっても、JR九州の鉄道事業はいまだに赤字のままだ。九州新幹線で利用者が4割増えたといっても、それが丸々利益になるわけではない。九州新幹線の線路や設備はJR九州のものではなく、鉄道・運輸機構から貸し付けられているため、開業後は使用料を支払わなくてはならないのだ。その額は毎年102億円。新幹線の需要予測に基づいた運行利益に見合う額である。ただし、新幹線で当初予測を超える需要を増やせば、導入メリットは得られる。新幹線全通で在来線利用が増えるという相乗効果も考えれば、「あと2~3年で鉄道事業は黒字になる」と唐池社長は期待する。


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