(第71回)2013年度新卒採用予測リポート 企業と大学の問題意識

(第71回)2013年度新卒採用予測リポート 企業と大学の問題意識

 

HRプロ株式会社

 今回は2013年度新卒採用についてリポートしたい。ご存じのように、2013年採用より大手就職ナビのオープンが10月1日から12月1日に後ろ倒しになった。これは大きな変化である。時間軸が変われば、質が変わることもあるが、採用活動・就職活動の質や方法は変わるのか?

●早期化、長期化とともに「就職難学生」が社会問題化

 少しさかのぼって、採活・就活の変化を考えてみよう。00年代に入って、就活・採活は根本から変わった。便利な就職ナビが採活・就活の主要ツールになり、採用スケジュールは早期化し、かつ長期化した。早期化も長期化も一気にそうなったわけではない。少しずつ早期化と長期化が起こった。12年卒までの就職戦線は、10月の就職ナビオープンからスタートと言われるが、この数年は6月のサマーインターンシップ案内イベントや就職ナビのプレオープン(インターンシップ情報中心)から実質的な就活が始まっている。

インターンシップは夏季休暇を利用して開催されるものが多いが、学生の参加する多くは1Dayインターンシップで説明会の色彩が強い。
そのような採活・就活に対する批判が高まったのは、08年9月のリーマンショック以降のことだ。雇用環境が悪化してメディアの関心が高まり、09年卒学生の内定切りが報道され、新卒採用がクローズアップされるようになった。
そして10年卒、11年卒と内定率は下がり続け、「就職難学生」が社会問題化したのだ。

社会問題化した「就職難民学生」問題に関する視点はいろいろある。「ゆとり教育による学力低下」という見方もあれば、「大学全入時代」というユニバーサル化を指摘することもできる。無試験入学と勉強しなくても卒業できる大学の慣行が問題と指摘することもできる。
一方で中小中堅企業の求人倍率は、つねに1倍以上あるのだから、企業と学生のミスマッチが問題であると主張することもできる。
しかし問題を指摘しても、早期化と長期化は放置されたままだ。そこで、就活のスタートが実質的に大手企業のプレエントリー開始なら、これを遅らせようという動きが具体化した。

●経済団体の新卒採用是正案

 新卒採用の早期化に異議を唱え、是正案を提示したのは日本貿易会(商社団体)だった(10年11月17日)。広報活動の開始を2~3月期、選考は8月ごろ、内定は10月1日以降とするもの。この是正は13年卒に限らず「できるだけ早期に実施」とした。
この是正案に対し、日本経団連は11年1月12日に自社の採用サイトや就職ナビからのプレエントリー受付を12月1日以降と2カ月遅らせ、選考は現行どおり4月1日以降とした。インターンシップについても12月1日より前に実施する採用型(短期間のセミナー型)インターンシップを認めない方針。実施は13年卒からとした。
しかし経済同友会は、11年1月21日に意見を発表し、広報活動の開始を3年の3月以降、選考活動の開始を4年の8月以降とした。ただし経済同友会は見直し時期について14年卒としている。

 

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