超一流の人は雑談の「姿勢」からして違う 自分の土俵にあげてしまう驚きのテクニック

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人に興味があって、自分の考え方をうまく伝える技術っていうのが雑談だと思うんですよね。それがある人って人を引き付けるし、自分を取り巻く環境も豊かになりますね。

──話題の選び方も興味深かったのですが、話をうまく広げるための聞き方にも重点を置いてますね。

安田 正(やすだ・ただし)●1953年生まれ。神奈川大学外国語学部在学中、英国留学。英会話学校、兼松パーソネル・サービス国際文化事業部部長を経て、法人向け研修会社設立。早稲田大学理工学術院非常勤講師。近著に『ロジカル・コミュニケーション』『一流役員が実践している仕事の流儀』『英語は「インド式」で学べ!』など。

雑談は話すことより聞くことのほうが重要です。人は自分の話を聞いてもらうのが大好き。うなずき方にバリエーションをつけることで話が弾みます。これもできる人は案外少ない。大学で就活の特別授業もやってるんだけど、みんな不気味なくらい微動だにせずジーッと聞いてる。企業の研修でも、まず首を縦に振ってうなずく動作をさせます。

一生懸命聞き、理解している、と伝えるためには、「なるほど、Aが重要なんですね」と短くサマライズしたうえで、ズレのない質問を返す。「ということは、Bの場合はどうなるんですか?」と畳みかけると、深まりますよね。

相づちを打つなら「さしすせそ」が万能です。「さすがですね」「知らなかったです」「ステキですね」「センスいいですね」「それはすごいですね」。たとえば「その色いいですね」と言うよりも、「ステキな色ですね」のほうが、自分の中で一回落とし込んだ、より情感がこもった言葉のようで、言われた相手も気持ちいいです。

──自分が不案内な話題に対する返し方には、思わずうなりました。

よくわからないのに付き合って、間を埋めるためだけの質問してると、最後は手詰まりになって会話が止まってしまう。そんなときはボールを打ち返す方向を変えるのです。

たとえば、先方が週末家族で釣りに行ったという話なら、「釣果は」とか「磯ですか、船ですか」とか、そのまま行っても自分には深掘りできない返しではなく、「へえ、ご家族との時間を大事にされてるんですね」とか、相手の人となりや価値観を知る方向に舵を切る。

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