今から東京で家を買うなら、台東区や江東区だ

「郊外の一戸建て」を目指す時代は終わった

今から家を買うなら、なぜ東京の東側に買ったほうがいいのか?東京スカイツリーが墨田区にあるから?そうではないようだ(写真:ソラ / PIXTA)
家を買うならマンションがいいのか、戸建てがいいのか。都心なのか、郊外なのか。大手住宅メーカー商品開発者を経て、現在は建築事務所APOLLOを経営する黒崎敏氏が「失敗しない家の選び方」を伝授する。第2回は、「今から東京で家を買うならどこが良いか」。筆者は台東区や江東区など、東部が良いという。これはどういうことなのか?なぜ世田谷区などではないのだろうか?
第1回 いま住宅を買うのは本当に「お得」なのか

結婚したら2LDKの賃貸マンションに住み、子供が生まれて夫が昇進したらもう少し広いマンションを買う。子供が大きくなって独立し、部屋が必要になる頃にはマンションの値段が上がっていて、その売却益で郊外に一戸建て住宅を建てて「あがり」。これが、高度成長時代の日本の「住宅すごろく」と呼ばれるものだった。

今の若者は「郊外の一戸建て」を最終目標にしていない

それでは、今から5年後。2020年の住宅すごろくはどう変わっているのだろうか。

実は、若者の中でも30代の前半から不動産について賢く考え、すでに行動している人たちは、確実にリスク分散を行っている。しかし、少なくとも彼らはゴールを郊外の一戸建てには置いていない。 

彼らの行動パターンは多様化しており、海外の不動産を選択肢の一つととらえている富裕層の若者なども多い。いざというときに東京からエスケープできる手段を持ち、デュアルライフ(二重生活)を送る傾向は、自らの身を自らで守るこれからの時代にはさらに強まるはずだ。

パリやニューヨークに不動産を持つのも選択肢の一つで、万一東京に何か壊滅的な危機が訪れたときにもオルタナティブな手段となる。

郊外にセカンドハウスを所有したり、出身地に不動産を持ち田舎暮らしに戻ったり、好きなリゾートに物件を保有するなど、国内外で複数の家を同時に所有する人も増えるだろう。

次ページ東京の中心部では「生活者全員」が大家さんになる
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