ビール大手が繰り広げる買収合戦、鼻で笑う海外メジャー

拡大
縮小

「こんないい案件はめったにない」。8月2日、都内で開かれたキリンホールディングス(HD)の緊急記者会見。その席上、三宅占二社長が手放しで喜んだ買収先は、ブラジル2位のビール大手スキンカリオール・グループだ。約2000億円で株式の50・45%を取得した。日系企業による海外ビール会社の買収額では過去最高。新興国の代表格であるブラジルでの買収も初めてとなる。

キリンに限らず、国内ビール業界は近年、海外でM&Aに積極的だ。国内市場の縮小に、潤沢な手元資金と円高という追い風から、今年に入り海外企業の買収、出資案件は大手ビール4社で合計10件近くに上っている。その多くがアジア・オセアニア市場で、まさに日系企業による陣取り合戦の様相だ(図)。

外資4社でシェア過半 大型再編はすでに一巡

が、日系企業の海外進出を鼻で笑うのが、海外のビールメジャーだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT