スズキ社長交代、「もう独裁の規模を超えた」

父の修会長とは違う路線を歩む俊宏新社長

記者会見で並ぶ、修会長(右)と俊宏新社長(左)。当初、会見は17時30分からの予定だったが、事故で新幹線が遅れたために18時開催となった

「これ以上長くなると待ちきれない」。

スズキは6月30日、鈴木修会長兼社長(85)が会長兼CEO(最高経営責任者)に就任し、長男の鈴木俊宏副社長(56)が社長兼COO(最高執行責任者)に昇格する人事を発表した。

 修会長の高齢を理由に、スズキのトップ交代は時間の問題と見られていた。特に2014年、暦年での軽自動車販売・国内ナンバーワンの座を8年ぶりにダイハツ工業から奪還したことを花道に、社長の座を俊宏副社長に譲るのでは、という見方がされていた。

が、トップ交代は、これまで発表されなかった。独フォルクスワーゲン(VW)との資本提携解消問題が決着しなかったからだ。ほんの4日前、6月26日には定時株主総会も終了。もう一年、修会長が社長を兼務すると思われた矢先の、電撃発表となった。

VWとの問題決着を待てなかった

記者会見では、このタイミングでの交代となった理由を、修会長は率直に語った。

「組織の改編や人事の異動は、例年でありますと、4月から始まります。今年はちょっとチグハグになってございまして、その1つの理由はVWの(提携解消の)問題でございます」

「2014年4月頃に(国際仲裁裁判所の)ヒアリングが終わりまして、9月頃までに終結しました。判決は12月頃かなと思っておりましたところ、(2015年)3月になり、5月になり……。私自身が(資本提携を)実行した立場ですから、なんとか判決が下りるまで自分の責任でと思っていましたが、ここまで長くなると待ちきれない。もうこれ以上、それを待ってということでやりますと、ウチの事業計画も遅れてしまいますし、今回決断したわけでございます」

修会長といえば1978年の社長就任以来、会長専任時を含め、37年間もトップとしてスズキを率いてきた。当面、会長兼CEOとして残るとはいえ、カリスマの後継は誰にとっても難しい。

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