5時間待ちも、「中目黒のスタバ」が繰り出す仕掛け ここで生み出されたアイデアが全国の店舗に波及

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「『ロースタリー 東京』は2019年2月28日の開業以来、5周年を迎えました。それを記念し、開業以来掲げてきた“五感でのめり込む体験”と5周年を掛け合わせ、『5感と、コーヒー。』をコンセプトにしたコーヒー体験をお届けしようと考えたのです」

「ロースタリー 東京」ゼネラルマネージャーの菅原俊英氏はこう説明する。第1弾のテーマには前述した「落語」が、次いで「エスプレッソ」が選ばれた。

「エスプレッソは『コーヒーセッション -First Shot-』という有料セミナー(60分3300円)で、4月26日~5月28日の6回にわたり開催予定(すべて満席)で、その後は定番イベントとして考えています。スターバックスのコーヒーの原点である『エスプレッソ』の物語をロースタリー 東京のバリスタが紹介しつつ、コーヒー愛好家の皆様と語り合うために企画しました」(菅原氏)

スターバックスがアメリカ・シアトルで誕生したのは1971年。日本1号店は1996年で28年の歴史を刻む。人気メニューに「カフェラテ」(商品名は「スターバックス ラテ」)や「キャラメル マキアート」があるが、いずれもエスプレッソをベースにしたドリンクだ。

旗艦店ではなく、「ラボ」のような立ち位置

開業時から取材してきたが、当初は「東京に新名所誕生」という報道が多かった。

「最新の観光・おでかけスポットとして日本中から多くのお客さまにお越しいただき、消費傾向としても、華やかでリミテッド感のある商品を楽しまれる傾向にありました」(同)

館内には焙煎機もあり、タイミングが合えばコーヒー焙煎作業を見ることができる。焼きたてパン(1階「イタリアンベーカリー プリンチ」)もあれば、バー(3階「アリビアーモ バー」)でアルコールも味わえるなど、一般の店とは違う体験ができるのも特徴だ。

スターバックス リザーブ ロースタリー 東京
個性的な店内も話題となった(2019年4月、筆者撮影)
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