小2の壁?働く母が悶絶する「夏休み」問題 共働きの罪悪感がマックスに…!

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専業主婦のお宅だって、休みだからといって、毎日毎日どこかに連れていってあげられるわけではないでしょうし、つきっきりで作文や自由研究を見てあげたところで、子どもがその期待に応えてくれるとは限らない。たとえ、期待に応えてくれる、とてもうらやましいお子さんだったとしても、数年後にそれが「良い記憶」として残っているとも限らないし、力量を育てているとも限らないのでは、と思うのです。

ほら、サザエさんちのカツオや、ドラえもんと過ごすのび太も、専業主婦のママの元で、宿題をためまくり、外で遊びまくっているじゃないですか。学童保育にはお友達がいっぱいいるし、良いことも嫌なこともいっぱいある。子どもたちはお友達といちいち約束しなくても、遊びに行ける場所があって、監督者がいてくれるわけですから、むしろ日々楽しんでいる、と思った方がラクになると思いますよ。うちの娘だけかもしれないけど、数年経つと記憶さえ薄れているかもしれないですし(笑)

少し離れている間にも、子どもは成長している

私が子どもの夏休み期間中、学童保育に通わせる以外にしたことで言うと、自分の休みの数日前に、福岡の実家にひとり旅をさせるようにしたことくらいでした。初めてひとりで飛行機に乗せるときは、キャビンアテンダントの方に付き添われて搭乗口に消えていく娘を見送りながら、思わず泣いてしまいました。

福岡の空港から「ちゃんと会えたよ!」と電話があったときもまた涙。酔い止めやらマンガやら、ひとりで過ごす飛行機の時間をなんとか過ごせるように一緒に荷物をリストアップし、家族と離れて過ごす数日のための洋服や下着、宿題もリュックサックに詰め込んで、それなりに不安そうに出かけた娘でしたが、数日後に追いかけて帰省すると、なんだか、ちょっと得意気なのです(笑)。

「ママ、飛行機の飲み物ってコンソメスープがいちばんおいしいよね!」なんて言ったり、実家で少し宿題を進めてきたのを自慢したり、会わない数日の出来事を話す娘の表情に成長を感じたのをよく覚えています。

私の周囲では、お友達同士でそれぞれ遠方の実家に、子どもたちが数日ずつ滞在するスケジュールを組んでいる人もいました。塾の合宿みたいなものに行かせた人もいましたし、学校の水泳の補習教室で泳げるようになるまで通わせたり、外国人のシッターさんや体育の家庭教師を頼んでいた人もいました。家庭同士で互助的に助け合いつつ、それぞれの家庭で工夫を重ねていたと思います。

40日まるまる一緒にいなければできない作文や自由研究なんて、ないですよ。自分がいないから、ほかの子に比べて……なんて思ったら子どもに申し訳ない。子ども自身が頑張る時間があり、そこでの成果があって、仕事の後や休みの日にしっかりフォローしてあげられれば、子どもなりに満足できる内容の学習もできるのではないでしょうか。

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