あえて東電株主が質した「原発撤退の是非」

株主提案の15議案はすべて否決

東京電力の株主総会には2066人の株主が出席。過去10年間で最少だった

今年の東京電力の株主総会は6月25日、千代田区の東京国際フォーラムで午前10時から行われた。2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所の事故後で5回目、2012年7月に原子力損害賠償・廃炉等支援機構が過半の議決権を取得し、実質国有化されてからだと3回目の開催となった。

出席した株主数は2066人。2013年の2090人、2014年の2150人を下回り、過去10年で最少。過去最多だった2011年の9309人や2012年の4471人を大幅に下回った。昨年同様、數土文夫会長による議事進行の下、不規則発言や議事妨害も特段なく、3時間43分で終了した(過去最長は2011年の6時間09分)。

会社提案の議案としては、2016年4月からのホールディングカンパニー(HD)制移行に伴い、燃料・火力、送配電、小売りの3事業を吸収分割方式で100%子会社化することや、「東京電力ホールディングス」への商号変更、取締役定員を13人へ2人増員するための定款の一部変更、さらに新任4人を含む取締役12人選任についての3議案が提出され、いずれも賛成多数で可決された。

數土会長、廣瀬直己社長は再任。新任取締役としては、送配電部門トップの武部俊郎・常務執行役、元経済産業省・大臣官房審議官の西山圭太執行役、元常務執行役の増田祐治参与、それに武田薬品工業会長の長谷川閑史氏が承認された。

早期復配には再稼働が必要と強調

一方、株主提案の議案としては、原発からの撤退、再生可能エネルギー発電の優先利用、六ヶ所再処理工場(青森県六ヶ所村)の再処理契約の破棄、使用済み核燃料中間貯蔵計画(同県むつ市)の中止、取締役会の議事録公開を定款に加えることなど15議案が提出されたが、いずれも反対多数で否決された。

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