友だちとの会話に自信のない子が上手く話すコツ 自分から話さなくてもOK、相手の話を否定しない

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<相手が好きなものに「おもしろそう!」と言ってあげる>

もし、相手の好きなものをきみが知らなかったとしても、「それっておもしろそう! どんなものか教えて」と言えば、「知らないけれど興味はある」という気持ちを伝えられて、話を続けられます。

ここで大切なのは、相手の好きなものに、「いいね」と言ってあげることなのです。それだけで、相手はうれしくなるものなんだ。

そして「どんなところが好きなの?」なんて聞いてあげれば、相手は「自分の好きなものを応援してくれる人なんだ」と思って、たくさん話をしてくれますよ。

反対に、きみが「○○が好きなんだよね」と言ったときに、相手から「興味ない」と言われることもあると思います。そんなときには、「じゃあ、何が好きなの?」と、聞いてみましょう。

どんな場合でも、相手の話を否定せずに「いいよね」と認めたり、「何が好きなの?」と好きなものを聞いたりすることで、会話の流れをつくることが、友だちになるためのいい方法だと思います。

いっしょに何かをやろう

すでに友だちになっているけれど、まだちょっとよそよそしくて、「もっと仲よくなりたいな」なんて思っているなら、何かかんたんにできそうなことについて、「いっしょにやってみない?」と声をかけてみたらどうかな?

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たとえば、授業で理科室や音楽室など、教室を移動するときに、「いっしょに理科室に行かない?」などとさそってみると、それだけでとても仲のいい友だちのような感じになります。

「さそっても、断られないかな?」と不安になるかもしれないけど、その場ですぐできることであれば、断る人は、あまりいないと思います。だいたいの人は、「うん。いいよ」「いっしょにしよう」と言ってくれるはずです。

それで、実際にいっしょに遊んだり、教室を移動したり、勉強をしたりすると、それだけで仲のよさのレベルがグンと上がっていくものなんです。

POINT 相手の好きなものを大事にしよう

齋藤 孝 明治大学教授

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さいとう たかし / Takashi Saito

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。ベストセラー著者、文化人として多くのメディアに登場。著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社)、『読書力』(岩波書店)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『質問力』(筑摩書房)、『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『読書する人だけがたどり着ける場所』(SBクリエイティブ)ほか多数。著書発行部数は1000万部を超える。

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