友だち作りが苦手な子に知ってほしい5つのコツ まずは自分からあいさつができればだいたいOK

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あいさつは、出会った人に対して、「あなたを悪く思ってはいませんし、いやなこともしませんよ」ということを示すものなんだ。 つまり、「わたしはあなたと仲よくしたいと思っています」というメッセージなのです。 だから、あいさつをしないってことは、「わたしはあなたと仲よくする気がありません」と言っているようなものなんです。

そこで、みんなに覚えておいてほしいのは、「あいさつさえできれば、だいたいOK!」ということ。自分から「おはよう!」と言えれば、人付き合いの99%はうまくいくんです。

ぼくは「苦手な人とうまくやっていけません」なんて相談を受けることがあると、必ず「まず自分からあいさつをしよう」とアドバイスするようにしています。

「おはようございます」の一言を伝えるだけで、相手は「きらわれてないんだな」と思ってくれるのです。それだけで、きみの気持ちはとても楽になるよね。 そして、あいさつさえしておけば、その人とそんなに話さなくても、よい関係になることが多いんだ。これがあいさつのすごいところです。だからこそ、あいさつはするようにしてくださいね。

あいさつしても返してくれないこともあります

たまにだけど、あいさつをしても、相手が返してくれないこともあるかもしれない。そういうときは、気にしないのがいちばんです。

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相手があいさつを返してくれないのは、たいていの場合、相手があいさつに気づいていないんだよね。 たとえば、相手が勉強に集中していたり、ほかの人とのおしゃべりに熱中していたりしたら、きみのあいさつが聞こえないこともあるんだ。そういう場合は、きみが悪いわけでも、相手が悪いわけでもない。ただ、聞こえないタイミングだっただけですから。

だから、「わたしをきらっているから、わざとあいさつしなかったんだ」なんて思う必要はありません。相手の反応を気にしないことも、あいさつの大切なポイントなんだよね。そして、相手が聞き取れそうなときに、もう一度あいさつをしてみよう。

POINT あいさつさえすれば、みんな仲よくなるよ

齋藤 孝 明治大学教授

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さいとう たかし / Takashi Saito

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。ベストセラー著者、文化人として多くのメディアに登場。著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社)、『読書力』(岩波書店)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『質問力』(筑摩書房)、『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『読書する人だけがたどり着ける場所』(SBクリエイティブ)ほか多数。著書発行部数は1000万部を超える。

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