奔走する倉本昌弘PGA会長が胸の内を語った

「終わりかけのゴルフ界」を救う道とは?

倉本昌弘会長  
1955年生まれ。アマチュアタイトルを総なめにしてプロ入り。選手としてだけでなく、スクール事業や組織運営など幅広い経験を積む。米PGAツアーに参戦したことから米国ゴルフ事情にも詳しい。2014年はPGA会長でありつつシニア賞金王に輝く。2015年5月に開催された全米プロシニア選手権は34位だったが、初日は首位に立ち注目を集めた。(撮影:尾形文繁)
日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘会長(59)は、マッシーの愛称で知られるプロゴルファー。「情報発信力があってリーダーシップを発揮できる数少ない人材」(大手メーカー元役員)と評価されている。PGAは、トーナメントプレーヤーやティーチングプロの資格認証などを手掛ける団体。1999年、倉本氏はPGAから分離する形でプロゴルフツアーを主催するJGTO(ジャパンゴルフツアー機構)を立ち上げたが、2014年、PGA会長として戻ってきた。PGAが組織をいったん飛び出した人物を会長に選んだのは「このままではまずい」という危機感の表れといえるが、ゴルフ界は問題山積のうえ、中核となる組織がない。はたして、倉本会長はほかの組織との連携を進め、“終わりかけている”ゴルフ界を変えることができるのか。

――2月末にPGAの諮問機関がまとめた提言書「ゴルフ市場再活性化に向けた新たな提案」には、ゴルフ界の厳しい状況がこれでもかと書かれている。いよいよ尻に火が点いた状況ですか。

誤解を恐れずにいうと、尻に火が点いているというより、ほぼ終わりかけている。先日総務省が発表したゴルフ人口は750万人で、1996年の約1500万人の半減以下。われわれが認識していた800万人より少ないのが現実だ。

将来的にみれば、ゴルフ人口は500万人を下回ることはないだろうと思うが、そのレベルになったら業界はもっと大変になる。そんなホラーストーリーが見えているのに、なぜ600万人、700万人で食い止めようとする努力をしないのか、ということです。いま努力をすれば、500万人になる時期を先延ばしにできるかもしれないのに。

総論賛成・各論反対は、他人事だから

――なぜそうしないのですか。

手つかずのまま来てしまったのは、総論賛成・各論反対で、みんな他人事だから。本気でゴルフ界を改革しようという人たちが少ない。去年、リクルートグループの企業が20歳の男女はゴルフ場・ゴルフ練習場のプレー料金が無料になるプロジェクトを実施したが、企画に賛同して一緒にやる団体・企業も少なかったし、ザ・ファースト・ティ(子どもたちにゴルフを通じて人生に必要な能力や人生の価値を教える米国発祥のプログラム)にも反対する人がいる。

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