大学生と企業が手を組んだキャンピングカーの姿 学生がデザインを担当、限定7台で販売が決定

拡大
縮小

その後、7月末には、連携事業に参画するキャンピングカーランドやレクビィの担当者に向けて、デザイン案などの最終プレゼンを実施。その提案をもとに製造されたのが、今回ショーに展示したアコロだ。

新作キャンピングカー「アコロ」の概要

アコロの外観
アコロの外観(写真:京都精華大学)

アコロのベース車両は、トヨタ・ハイエースのロングバン・ワイドボディ・ミドルルーフで、ボディサイズは全長4840mm×全幅1880mm×全高2100mm。外装は、ほぼノーマルと同寸だ。

学生たちが考案した車両のコンセプトは、「遊び心」をキーワードに、老若男女問わずキャンピングカーを楽しめる車両。とくに従来キャンピングカーのメインユーザーではない女性も意識したという外観には、青やオレンジで構成されたポップなグラフィックを採用している。

ポップなカラーリングが印象的なインテリア
ポップなカラーリングが印象的なインテリア(写真:京都精華大学)

また、明るい雰囲気を意識したという内装にも、外装とマッチさせたカラフルなグラフィックを投入。これらの模様は、実際に学生たちのアイデアによるもので、会場のブース担当をした学生いわく、「(ゲームの)テトリスをオマージュした」のだという。さらに、車名のアコロも「遊び心をもじったもの」で、ロゴも含めて学生らが発想し、デザインも手がけた。

ベースになっているのはレクビィのホビクルオーバーランダーW
ベースになっているのはレクビィのホビクルオーバーランダーW(筆者撮影)

各装備は、レクビィが販売を手がける「ホビクルオーバーランダーW」をベースとしている。ベースモデルの主な特徴は、3人掛けの2列目シートを、走行中は前向き、停車時にダイネットとして使う場合は後ろ向きにできるタイプに変更していること。また、また、フラットにして付属のベッドマットと組み合わせれば、室内全体をフラットな就寝スペースにでき、最大3名がゆったりと横になれる。なお、ベッドサイズは2100mm×1300mm(一部1500mm)だ。

ホビクルオーバーランダーWのインテリア
ホビクルオーバーランダーWのインテリア(筆者撮影)

さらに、レクビィが実用新案を持つオリジナルの「フロントダイネットマット」も装着(オプション)。これは、運転席と助手席の背もたれを倒して装着するソファ。前向きにした2列目シートとの間に着脱式のテーブルを設置すれば、対面式のダイネットにすることができる。ほかにも、室内の右側後方にはコンパクトなキッチンも搭載。付属するスルータイプのシャワーヘッドは、リアゲートを開ければ車外での水利用も可能だ。

次ページ学生たちはキャンピングカー制作から何を得たのか?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT