【産業天気図・精密機器】事務機好調。デジカメは再編淘汰が本格化。キヤノンとHOYAの強さ不変

国内景気回復によるIT投資拡大という追い風を受け、精密業界は活況を取り戻しつつある。健闘しているのが複写機やプリンターといった事務機分野。キヤノン<7751.東証>、リコー<7752.東証>、富士ゼロックス<非上場>が複写機の「御三家」だが、各社とも複写機の複合機化やカラー化のトレンドに乗り、増収増益基調だ。
 ますます明暗が分かれているのはデジタルカメラ。ハードの高性能化の一方、価格下落はまだ止まっていない。2006年はカメラでは老舗のコニカミノルタホールディングス<4902.東証>が3月末でデジカメ事業から撤退する。その一方、ソニー<6758.東証>や松下電器産業<6752.東証>など家電メーカー勢のデジタル一眼レフへの新規参入が始まる。昨年ペンタックス<7750.東証>とデジタル一眼レフの開発で提携した韓国サムスングループのサムスンテックウィンも独自のデジタル一眼レフを発売する予定だ。今後は、オリンパス<7733.東証>やペンタックスなど老舗の戦略が注目だ。
 いずれの分野でも好調さが目立つのがキヤノン。唯一、半導体製造装置のステッパーは苦戦を強いられているものの、事務機、インクジェットプリンタ、カメラなどは好調が続く。薄型ディスプレーSED(表面電解ディスプレー)の発売は07年末に延期されたが、業績への影響は当面小さい。2010年に売上高5兆5000億円、純利益5500億円という目標は、既存事業の安定成長だけでも達成する可能性がありそうだ。
 HOYA<7741.東証>の好調も相変わらず。HDD用ディスクや液晶用マスクなどの好調が牽引役だが、06年も減速する兆しは見られない。
【吉川明日香記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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