算数の点数が伸び悩む子どもによくある落とし穴 クイズに挑戦、ヒラメキが算数の思考力を強化

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それでは答えを確認しましょう。

たかしさんは1階から3階まで登るのに30秒かかっていましたが、1階から3階は2フロア分の移動になるため、1フロアの移動にかかるのは
30秒÷2=15秒
です。そして、1階から6階までの移動は5フロア分なので、
15秒×5=75秒
となります。
【答え】 75秒

この問題は、間違った答えを導いてしまう“引っ掛けポイント”が2つあります。

【間違った導き方①】
3階と6階では2倍だから、30秒×2=60秒
【間違った導き方②】
3階まで30秒だから、30秒÷3=10秒
1フロアあたり10秒だから、10秒×6階=60秒

この「ビルの階段問題」は、シンプルに見えて思考力が試される問題です。なぜなら、見えている数字のウラに隠された数字を想像する力が必要だからです。

この問題は、単に文章問題のなかに登場する数字を拾うだけでは解けない仕組みになっています。

正解に辿り着くには、実際に頭の中でビルの階段を登る様子を想像し、1階から3階への移動は2フロア分の移動であること、同じく6階まで登るのは5フロア分の移動であることに気付く必要があります。

ただ計算するために数字を拾うのではなく、文章で問われている内容そのものを自分のなかに落とし込む必要があるのです。

算数の点数が伸び悩む子どもによくある落とし穴

RISU塾やRISU算数(タブレット教材)に取り組む子どもたちの様子を見ていても、算数の文章問題を解くときに、すぐに数字に飛びつく子がいます。

文章のなかに出てくる数字を使って、+、-、×、÷の記号をパズルのように組み合わせたら解けるだろう、という考え方です。

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