イルカの命は、ほかの動物よりも尊いのか

太地町出身の弁護士が問う、欧米の傲慢

イルカの追い込み漁をめぐり、議論が沸騰しています(写真:AlexTois/PIXTA)

海外の団体などから「残酷だ」と批判を受けてきたイルカの追い込み漁をめぐり、大きな動きが起きている。

和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを購入していることを理由に、世界動物園水族館協会(WAZA)が、日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を停止し、除名通告した問題で、JAZAは5月下旬、WAZA加盟継続の賛否を問う会員投票を行い、加盟継続が過半数を上回った。

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

この投票結果により、JAZAに加盟している水族館は、海外の要望に同調する代わりに、今後、追い込み漁で捕獲したイルカを入手することができなくなった。

報道や各種資料によると、太地町でイルカやクジラの漁が始まったのは400年以上前で、追い込み漁は、昭和初期には始まっていたとされる。音に敏感な特性を利用して、漁師が複数の漁船から、金づちを使って、金属音を出しながら入り江に追い込み、網で捕獲するものだ。この漁が、WAZAから「残酷」だと批判された。

追い込み漁については、「イルカがかわいそう」と批判する声がある一方、「文化なので続けるべきだ」という声もある。反捕鯨団体が強く批判し、2009年には追い込み漁を批判的に描いた映画「ザ・コーヴ」が公開され、話題になった。

太地町で追い込み漁をしている「太地いさな組合」は今回の投票結果を受けて、「WAZAが残酷とする部分がどういう点にあるのかはっきりわからない」と語っているが、この問題をどう考えればいいのだろうか。以下、太地町出身の坂野真一弁護士の見解を紹介したい。

何が「残酷」なのか、わからない

報道によれば、どこが残酷なのかという質問に対して、WAZAからは、明確な回答がないそうです。日本に対する欧米の価値観の押しつけではないかと思います。

私は太地町出身で、子どものころ、父親が趣味で持っていた漁船に乗って、組合のイルカ追い込み漁のお手伝いをさせていただいた経験もありますが、残酷だとは思いませんでした。追い込んだ後、イルカを脅かしたり、いじめたりすることも当然ありません。

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