84歳バフェット株主総会に4万人熱狂の理由 ビル・ゲイツも参加し一般株主におもてなし!

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結論から言うと、米国経済や株式市場の先行きに対する信頼感は、かなり高いものが感じられた。

「米国経済は盤石であり、柔軟性に富んでいるため、今後も進化をしつつ、成長を続けるだろう」。

「米国は、資本主義の理想形である」。

「米国に生まれた人たちは幸運である」。

米国市場の株価は高いのか、安いのか

米国経済に対して圧倒的な信頼感がない限り、このような言葉が出てくるはずもない。では、米国の株価に対しては、どう思っているのだろうか。

株価の割高、割安を判断するための指標のひとつに、バフェット氏の名前を使った「バフェット指数」がある。株式市場の時価総額の対GDP比を示したもので、過去、この数字が100%を大きく超えると、株価が調整することを繰り返してきた。ちなみに現在の水準は約120%前後になっている。

株主総会でも、この点について、「現在の株式時価総額や企業利益の対GDP比は、歴史的に高いと見た方がいいのか」という質問があった。

これに対するバフェット氏の回答は、「高いと言えるかも知れないが、金利が歴史的に見て非常に低いことも考慮した方がいいだろう。アメリカのビジネスは驚くほど繁栄した。私は、経済のマクロ的な要因で投資を見送ったことは今までない」。

確かに、バフェット指数自体は高水準だが、一方で金利は歴史的な低水準にある。もし、この低金利がさらに長期化するようであれば、株価は割安と受け止めてもいいかもしれない。加えて、バフェット氏の投資判断基準は、あくまでも企業にある。良い事業を行っている企業に投資するというスタンスは、この50年、一貫して変わらない。

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