トヨタが人事評価で「人望」を重視するワケ 今こそ見直したい、30代からの必須スキル

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(写真:fertographer / PIXTA)

みなさんの多くは、何らかの組織の一員として、日々の業務に取り組んでいることでしょう。その中では、仕事の質そのものに加えて、いかに周囲の関係者を巻き込めるかが仕事の成否を大きく左右する。そう感じることはありませんか?

【自己チェックシート】
☑ 部下や後輩がどう思うかより、自分が満足いく仕事の質かどうかが気になる
☑ 部下や後輩が失敗したとき、反射的に嫌な顔をしてしまう
☑ 若手に仕事を教えるとき、口頭で流れを説明した後は、完全に本人にお任せ
☑ 社内運動会や社内旅行は、古びた慣習であり、あまりメリットを感じない
☑ 仕事を進めるうえで、抵抗してくる人とは極力関わらないようにしている

トヨタでは評価の10%が「人望」!

みなさんは仕事において、何を基準に評価されていると思いますか。仕事自体の成果でしょうか。確かに、役職が上になるほど、目に見える成果を求められるでしょう。しかしトヨタでは、それだけでは評価されません。

これは、トヨタの管理者層の人事考課制度で「人望」という項目があることに象徴されています。人事考課は「課題創造力」「課題遂行力」「組織マネジメント力」「人材活用力」「人望」の5項目から構成されており、「人望」は全体の10%もの評価割合を占めます。人望の具体的イメージを、現場で指導する立場にあるトレーナーはこのように語りました。

「部下から信頼されているかどうか、ではないでしょうか。あの人のような仕事をしたい、あの人のように信頼されたい。そのように素直に思える人が評価されていたし、私自身も背中を追っていました」

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