新NISAで投資初心者が知るべき「決算書のツボ」 銘柄選びの参考にする指標はこれだけ!

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(図版:KADOKAWA)

損益計算書と貸借対照表を比較した分析 

損益計算書と貸借対照表について、それぞれ単体での分析ではなく、両方を比べて企業分析を行う指標もあります。なかでも、株式投資に役立つ指標として、「総資本経常利益率(ROA)」と「自己資本当期純利益率(ROE)」があります。 

総資本経常利益率(ROA)(=経常利益÷総資本×100) 

この指標では、会社がもっているすべての資産を使って、どれだけ効率よく経常利益を稼いでいるかがわかります。経常利益が多いほど、また総資本が少ないほど、効率よく稼いでいることになり、指標も高くなります。この指標は、「売上高経常利益率」と「総資本回転率」に分解することができるため、その会社の効率を総合的に判断できる指標といえます。 

自己資本当期純利益率(ROE)(=当期純利益÷自己資本×100) 

株主の資本をどれだけ効率的に使って、利益を稼いでいるかがわかります。「当期純利益」を使う理由は、この利益が配当の原資になるためです。株式投資をするときに重視する指標となっています。上場会社が行う「自社株買い」は、買い取った自社株が自己資本から控除され分母が小さくなることで、ROEが大きくなり株価上昇の要因となります。 

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