日経平均336円高、金利上昇への警戒感も

電鉄・小売など内需株に買い、5日ぶり反発

 6月11日、東京株式市場で日経平均は5日ぶりに大幅反発。前営業日比336円上昇し、高値引けとなった。都内で撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日ぶりに大幅反発。前営業日比336円上昇し、高値引けとなった。前日の欧米株高を好感し、主力株を中心に買い戻しの動きが強まった。今晩に5月米小売売上高の発表を控え、利益確定売りが上値を押さえる場面はあったが、電鉄や小売、食品、建設など内需系の銘柄に買いが入ったほか、先物市場への断続的な買いも強まり、堅調な値動きとなった。

欧米株式市場の上昇で投資家心理が改善したうえ、円相場の落ち着きも買い安心感につながった。前日には空売り比率が35.1%と2カ月超ぶりの高水準となるなか、日本株が戻りを試したことで売り方の買い戻しを誘ったとみられている。「黒田日銀総裁の円安けん制発言を受けて為替水準の天井が意識され、内需株に資金が向かった」(SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏)ことも指数上昇に寄与した。

日経平均は節目の2万円を下値支持ラインとしてリバウンドしたが、市場では自律反発の域を出ないとの冷静な見方が出ている。いちよしアセットマネジメント執行役員の秋野充成氏は「外部環境の落ち着きで日本株はいったん反発したが、9日の急落前の水準に戻っただけ。欧米金利の上昇は止まっておらず、警戒感は払しょくされない」と述べ、金利高に連動した短期筋による株売りへの懸念を示した。

ロイターは11日午後、成長戦略の骨子案の全容を報道。自動走行技術やロボットなどの技術開発の推進、医療や介護分野でのIT(情報技術)導入、金融・資本市場の活性化に向けた金融グループをめぐる制度のあり方の検討、公的・準公的資金の運用見直しなどが盛り込まれる見通しとなったが、市場では「ますます小粒になった感じ」(外資系証券エコノミスト)との見方が聞かれ、株価への影響は限定的だった。

個別銘柄では、神戸物産<3038.T>が年初来高値を更新。10日、2015年10月期の連結業績予想と配当予想の上方修正を発表し、材料視された。半面、ドクターシーラボ<4924.T>が大幅安。10日に発表した2015年7月期第3四半期(14年8月―15年4月)決算で、連結営業利益が前年同期比27.2%減の38億9800万円と減益決算だったことが嫌気された。

東証1部騰落数は、値上がり1490銘柄に対し、値下がりが288銘柄、変わらずが107銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20382.97 +336.61

寄り付き    20183.61

安値/高値   20178.04─20382.97

 

TOPIX<.TOPX>

終値      1648.88 +20.65

寄り付き    1640.27

安値/高値   1639.43─1651.93

 

東証出来高(万株) 211840

東証売買代金(億円) 25718.9

 

(杉山容俊)

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