新築より"中古マンション"を選ぶ5つのメリット 人気エリアでも自分好みの物件探しが可能に

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また、子育てを終え夫婦だけの生活になると、今までの間取りでは生活しづらいと感じる方が多い。そこで、大掛かりなリフォームや縮小買い替え(ダウンサイジング)を検討することになる。

その際、多くの人が「友人との行き来やかかりつけの病院、習いごとがあるので、最寄り駅からできるだけ離れたくない」と考えると思う。こんな時も、中古マンションは有力な候補になる。

エリアによっては新築の供給がほとんどない地域もあるので、中古も視野にいれれば選択肢はぐっと広がる。

また、新築では手が届かないエリアも、中古なら手が届くかもしれない。住みたいエリアや街がある場合は、中古の方が断然有利であり、実現性も高まるということだ。

住宅の質が購入の決め手

最後に、実際に中古を購入した理由を紹介しよう(図表2)。

既存住宅を購入した理由
【図表2】既存住宅を購入した理由(画像:『絶対に失敗しない! 中古マンションの見極め方』)

中古という響きだけで、「建物の造りは新築より劣る」と思うかもしれないが、実際には優良な中古マンションの資産価値は下がりにくく、新築と比べても劣ることはない。それは、購入理由の3位に「良質な物件」が入っていることからも明らかだ。

つまり、立地や価格の手頃さと同じように、住宅の質が購入の決め手になっているのである。しかも3年連続で増加している。また、「新築にはこだわらなかった」という理由も4位につけていることからも、新築に見劣りしないのは明らかだ。

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日下部 理絵 住宅ジャーナリスト、マンショントレンド評論家

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くさかべ りえ / Rie Kusakabe

第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格。管理会社勤務を経て「オフィス・日下部」を設立。管理組合の相談や顧問業務、数多くの調査から既存マンションの実態に精通する。また、穴場の街ランキングや新築マンション情報など、マンショントレンドにおいても見識が深い。
ヤフーニュースへの記事掲載は300回以上。テレビ・ラジオなどのメディア、講演会・セミナーでも活躍中。著書に『すみません、2DKってなんですか?』(サンマーク出版)、『「負動産」マンションを「富動産」に変えるプロ技』(小学館)、『60歳からのマンション学』(講談社)など多数。

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