PTA界にこだまする「パソコンが辛い」問題 パソコンを使えるばかりに仕事が殺到

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「たとえば、本部内に書記とは別に『パソコン係』を作ってもいいですよね。人前に出るのは得意ではないけれど、パソコンを使うような裏方作業ならやりますよ、と言ってくれる人は意外といるので、そういう人に文書作成を集中してやってもらってもいいのでは?そうすればパソコンを使えない人でも書記になってもらいやすくなります」(前出・書記のreptaさん)

これに近い形をとっているのが、大田区立嶺町小学校PTOです。

文書作成ではありませんが、ホームページの更新やメール配信などといったパソコン作業を行う「Web管理人」という役職が、ボランティア・センター(本部のような役割をする部署)の中に設けられているのだそうです。

「専門の係を作らないと、毎年『できる人いない?』と探すことになってしまうので、最初から枠を作っておくことにしたんです」(元PTO団長・山本浩資さん)

このような形であれば、当然「自分たちばかりが、なぜ」というモヤモヤ感も生じ得ません。

パソコンを使って「浮いた」っていいじゃない

ときどき、逆の悩みを耳にすることもあります。

パソコンを使わない人が多い「手書き優勢」の場で、パソコンを使ったら浮いてしまった、というような話です。たとえば……、

・イベントの準備スケジュールや買い出し品を手書きでまとめていたので、パソコンを持ち込んで整理したら、周囲の人たちに引かれた

この方の孤独感も想像できますが、「引かれた」という程度であれば、気にしなくていいようにも思います。周囲の人たちだって、別に責めているつもりはないでしょう。もしかしたら、本人が「引かれた」と思っているだけで、周囲は気にしていない可能性もあります。

筆者自身も、先日似たような体験をしました。子どもが所属するサッカークラブの総会にパソコンを持ちこんで議事録を作っていたところ、周囲から大変浮きました。

でも、誰かに何か言われたわけではないですし、「浮いた気がした」だけだったのかもしれません。少なくとも、そう思うようにしています。

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