しみこむスープ"簡単・おいしい"秘訣は食材選び 自分のまわりで手に入る野菜を無理なく選んで

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しょうゆ

調味料のなかでも特に鮮度が大事だと思うので、どこでも手に入れやすいものを選んで、早めに使いきるように心がけています。

味のベースとしては、島根県の「井上古式じょうゆ」(井上醬油店)をメインに使うことが多いです。

みそ

調味料のなかでも、味にいちばん開きがあるように感じているので、大豆を米麴で発酵させたものをメインに使っています。新潟県でつくられている「無添加 丸しぼり(赤みそ)」(越後一)というみそを愛用しています。

味わいをプラスするもの

両親が和食の居酒屋を営んでいて「だし」が身近にありすぎたからか、家庭では、だしを使わない料理を好んで食べています。

はじめは、ただだしを使わずに料理をしていたのですが、あとほんの少しだけ味に奥行きがあるといいなと思って、乾物をもどしたあとの汁や、缶詰の汁、ふだん飲んでいるハーブティーなどを料理に活用するようになりました。

乾物やハーブティーなどの写真
(出所:『しみこむスープ』)
乾物のもどし汁

切り干し大根や干ししいたけなどはそれ自体もおいしいですが、もどし汁にも旨みが多く含まれ、スープに使うと味を底上げしてくれます。手に入れやすいスーパーのプライベートブランドを使うことが多いです。

缶詰の汁

中身だけでなく、あさりなどは汁を使うこともある缶詰。調味料と同様に、味の特性をつかんだうえで使いたいので、同じメーカーのものを使い続けることが多いです。新しい商品も魅力的ですが、よく手にとるのは、やはり昔ながらのメーカーのもの。

ハーブティー

秋冬はジンジャーがベースのもの、夏はレモングラスやミントなどを選ぶことが多いです。スープに使うときは、全体の半量ぐらいにとどめることで味のバランスがとれます。酸味や甘みがなく、香りに奥行きがあるものがおすすめ。

しみこむスープ
『しみこむスープ』(主婦の友社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
角田 真秀 料理研究家

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すみだまほ / Maho Sumida

料理研究家。美術系短大を卒業後、家業の飲食店の手伝いを経て、2015年に独立。夫・角田和彦とともに料理ユニット「すみや」を始める。ケー タリングや料理教室、企業のレシピ監修や雑誌へのレシピ提供、書籍出版、NHK「あさイチ」「ひるまえほっと」などのテレビ出演ほか多方面で活躍中。 地元の農作物や生産者を応援する活動にも力を入れている。著書多数。 https://www.sumiyalife.com

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