《プロに聞く!人事労務Q&A》営業部長が部下を連れて退職しようとしています。部下だけでも引き留められないでしょうか?

《プロに聞く!人事労務Q&A》営業部長が部下を連れて退職しようとしています。部下だけでも引き留められないでしょうか?

 

回答者:雇用システム研究所 白石多賀子

質問

 弊社に勤務して約30年の営業部長が競業他社へ転職することになりました。転職先で早く成果を上げるため、この営業部長は部下数人を引き抜こうとしています。
営業部長だけでなく、部下まで退社してしまうと、弊社にとって大きな戦力ダウンです。部下の引き抜きは法律上、問題ないのでしょうか?
また、これから競業他社への転職を制限する社内規則を作成し、部下の引き抜きを阻止したいのですが、可能ですか?(OA機器販売会社:労務担当)

回答

■在職中の競業避止義務

一般的に、従業員は在籍中においては、雇用契約に付随義務ないし信義則上の義務として、会社と競合する業務を行わない競業避止義務を負うことになりますが、退職後においてまで競業避止義務を負うものではありません。

■職業選択の自由

労働者の転職は、在籍中の業務遂行で習得した知識・経験・技術等のキャリアを生かしておこなわれます。

憲法第22条で「職業選択の自由」が定められているため、退職後の競業避止特約が締結されていたとしても、「合理的な範囲内」での競業制限特約であるかが問われます。

■「合理的な範囲内」とは

「合理的な範囲内」での競業制限特約であるかは、次の要素を総合的に考慮して判断されます。

1.労働者の地位

2.営業秘密等の必要性とその程度

3.競業が制限される職種・期間・地域

4.代償措置の有無およびその内容  など

 

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。