ライオンズが子どもの「非認知能力」開発する事情 野球に特化しない7種目のプログラムを提供

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もう1つは「非認知能力」の開発。スポーツに限らず、人が生きていくうえで必要な「やり抜く力」「創造性」「コミュニケーション能力」「課題解決力」などの能力を伸ばしていく。

「非認知能力」には「自信」「自尊心」「共感力」「創造性」「やり抜く力」「回復力」「コミュニケーション力」などがある。これらの能力を、スポーツ体験を通して高めていくという。

スポーツの動作を通じて「非認知能力」を身につける

この分野については、西武ライオンズは最新のスポーツ科学と21世紀型幼児教育学を融合した取り組みをする教室「biima sports」と提携している。今回子どもたちに接しているインストラクターは、biima sportsの研修を受けた指導者だ。

biima sportsの「21世紀型総合キッズスポーツスクール」は、2021年度スポーツ庁「Sport in Life2021優秀賞」を受賞している。

その「評価ポイント」としてスポーツ庁は以下を挙げている。

・科学的根拠に基づいたプログラムであり、そのプログラムを実践するための全国的な場の開拓、指導者育成プログラムなど単発のイベントや取り組みではない点を評価。我が国のスポーツ参加人口や教育の在り方自体を変えようとする戦略的な取り組みである。
・子どもがスポーツを身近に感じることができ、またそれにより大人も一緒にスポーツができる仕組み。一つひとつの取り組みの質に加えて、それぞれの取り組みが相互に連携して組み立てられている。
・子どもの運動習慣の二極化という課題を解決する挑戦的な取り組み。保護者が家庭でできるようにする工夫も習慣化を促進するのに機能していると思われる。人材育成にも着手しており、高い持続可能性が期待できる。

この日のスクールでも「お宝を取ってくる」などの課題で、インストラクターが子どもたちに考えさせたり、友達と協力させたりするシーンが見られたが、何気ないスポーツの動作を通じて、自然にこうした「非認知能力」を身に付けさせようとしているのだ。

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