米国人もコッソリ学ぶ「世界標準」の社交術 日本人が知らない「パーティ」のマナー

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そのため、いくらパーティが苦手であっても、恥ずかしがらずに堂々と振る舞うことが、米国社会では当然のルールとして求められているということになります。

とはいっても、これは誰でも自然にできることでありません。そのため、米国で出版されているマナーの本には必ず「パーティでの心得」の項があります。この『世界標準のビジネスマナー』でも、冒頭の第1章が「出会い・挨拶のマナー」となっています。

ここでは、紹介するときの順番、「女性に男性」「年長者に年少者」「紹介する相手の名前を呼び、紹介したい人の名前を伝える」といった紹介の原則、そして、誰も紹介してくれる人がいなかった場合は、「自分から自己紹介しましょう」というポイントが書いてあります。

パーティでのお決まりフレーズ

パーティに行くと、「クミ、○○さんを紹介します」と声をかけられるか、「自己紹介してもいいですか?」という表現をよく聞きます。紹介の表現は、「決まりフレーズ」になっています。

紹介の決まりフレーズを知っているかどうかで、パーティでの時間の過ごし方がまったく違ってきています。私は、このフレーズに気づいていないときは、誰とも話さずに帰ってきたことが少なからずありました。いわゆる「壁の花」というやつです。

私の場合、ひとりでたたずみ、自分から話しかけない場合、「誰かの奥さん」と思われていたことも後から知りました。

思い起こすと30代の頃は、夫婦同伴のパーティに呼ばれることは少ないし、米国に来たばかりの話しかけ方を知らないアジア女性に男女関係なく声をかけてくれていたので、このフレーズを自分が使えるようにする必要がなかったのです。

しかし、40代半ばを過ぎると事情は違ってきます。夫婦出席率が高い格式のあるパーティに参加するようになります。そこで、自分から話しかけないでひとりでたたずんでいる私を見た人は、「誰かの奥さん」だと思っていたことを後から知りました。

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