村上ファンド元代表・村上世彰被告の有罪が確定、逮捕後は沈黙を貫いたが…

村上ファンド元代表・村上世彰被告の有罪が確定、逮捕後は沈黙を貫いたが…

ライブドアによるニッポン放送株取得をめぐるインサイダー取引事件で、最高裁判所第1小法廷の櫻井龍子裁判長は、通称・村上ファンド(現在は解散)の村上世彰元代表の上告を退けた。これにより、元代表に、懲役2年、執行猶予3年、罰金300万円、11億5000万円の追徴金の支払いを命じた2審判決が確定した。

村上氏の容疑は、2004年11月に、ライブドアがニッポン放送株を大量に買い付けようとしているというインサイダー情報を入手し、その情報に基づいてニッポン放送株を売買したというインサイダー取引容疑だった。

1審、2審とも手元資金に乏しいライブドアによる株式買収の実現可能性が争点となった。1審は実現可能性が「あれば足り」とし実刑判決を下した。一方、2審は「ある程度の実現可能性が必要」とし執行猶予付きの判決を下した。今回の最高裁の判断は「あれば足り」と1審の判断に沿う一方、量刑は執行猶予をつけた2審に沿うというものとなった。

メールや証言などの証拠上、村上氏は04年11月のライブドアとの会合で、ニッポン放送株買収の意思をライブドアから聞いた、と法廷で事実認定されている。実現可能性の高低を度外視すれば、証拠上、村上氏がインサイダー取引容疑に当てはめればクロとされる可能性はもともと高かった。

あるライブドア元幹部によれば、村上氏とライブドア元社長の堀江貴文氏とは携帯電話で頻繁に会話をするなどして、村上氏がライブドアのニッポン放送株買収を指南していたというのが実態だ。ニッポン放送株のM&A劇場は村上氏が演出していたのである。ライブドアは、村上氏が指南していたIT企業のうちの1社に過ぎず、村上氏にとっての最有力候補は他社であり、ライブドアではなかった。

この、より大きな罪を裁く法律が整備されていないわけではないが、それを当てはめるには証拠が足らないのではないかという危惧が東京地検にあった。こうした背景から、情報源という意味ではライブドア幹部よりも村上氏自身のほうがインサイダー性が高かったにも関わらず、村上氏はインサイダー情報を聞いた側として逮捕・立件され、有罪と認定された。

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