できる人が「完璧」より「とりあえず完成」目指す訳 【つんく♂✕けんすう対談】3回目(全5回)

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けんすう:もちろんある程度のクオリティーは必要ですが、1冊の本で100%の読者を満足させるのは難しい

だから、刊行後にSNSで「ここってどうなんですか?」という読者からの突っ込みに応えるまでが本でいいんじゃないか、みたいな。

『物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術』(幻冬舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

だから、僕はLINEのオープンチャットで、読者の「ここで詰まりました」「ここがわかりにくかったです」という疑問に答えています。

つんく♂:それって自分自身がカスタマーセンターになって、穴を埋めていく感じ? 

それ、逆に気持ちいいですね。1冊の本をベースに、思考が広がっていく感じで……。

けんすう:無限に質問がきたらどうするのかと思われるかもしれませんが、読者の方が疑問と答えをまとめてくれたり、「この動画が参考になりますよ」「勉強会やりましょう」などと動いてくれたり。

読者同士でサポートしてくれるという、ありがたい現象も起こっているんです。

「ヒットが当たり前」というプレッシャーと戦うには?

けんすう:そうやって、本を買ってよかったと感じてもらえるとうれしいです。

そういえば、つんく♂さんは出す曲、出す曲「大ヒットを出して当たり前」みたいな時期が続きましたよね。「外したらどうしよう」みたいなプレッシャーってありましたか?

次ページ稀代のヒットメーカー、つんく♂の答えは?
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