「なぜかやたらとイライラさせられる人」は、いつも怒っている親の元でおびえて育ったため、大人になってからもおびえた子どもの役割を職場でも友人関係でも繰り返していることがあるのです。知らぬ間にその親のような気持ちにさせられ、相手に腹が立って仕方がない気持ちになっているのかもしれない。そう気づくだけで、同僚との関係は変わるかもしれません。
うまくいく人間関係「9つのルール」
人間関係がうまくいかない背景に親子の問題があると意識し、自分自身の認知のゆがみの修正に一歩踏み出したら次は実践です。『親といるとなぜか苦しい』には、人間関係のつくり方をみなおすための新しい行動、考え、価値観が詳細に書かれています。一部抜粋して挙げると次のようなものです。
◻︎必要なときはいつでも人に助けを求める
◻︎たいていの人は、できることであれば喜んで助けてくれる。それを忘れないでいる
◻︎親密なコミュニケーションを介して、しっかり自分の望みを伝える。その際、自分の気持ちや、なぜそれを望むのかもきちんと伝わるように説明する
◻︎自分の考えをはっきりと丁寧に伝えるときは、相手がどう受けとるかをコントロールしようとしない
◻︎自分が持っている以上のエネルギーを注がない
◻︎相手を喜ばせようとするのではなく、自分の本当の気持ちを伝える
◻︎嫌々受け入れて、あとで腹を立てて文句を言いそうだと思ったら、断る
◻︎ひどいことを言われたら、べつの考えを示す。相手の気持ちを変えようとせずに、その発言をなかったことにもしない
◻︎相手にイライラしたら、自分たちの関係をもっとよくするために何を言えばいいかを考える。時間をおいて頭を冷やしてから、相手が自分の感情に耳を傾けてくれる意志があるかをたずねる
これらを1つか2つずつでも実践していけば、徐々に人間関係を積極的につくっていけるようになるでしょう。これらは上司や部下、同僚、パートナーや子どもなど他者を理解するうえでも大切な価値観です。
(構成:中原美絵子)
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