「猫舌」に困る、あの人に教えてあげたいこと 「生まれつきの体質」が原因じゃない!

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では、なぜ「猫舌の人」と「猫舌ではない人」に分かれるのだろうか? 青山先生の話を聞いて仰天した。この差は、「舌の使い方がうまいかどうかにある」というのだ。

実は、猫舌の人は、熱いものを食べたり飲んだりするとき、熱に敏感な舌先を前に出したままものを口に入れる。そこで強く「熱い!!」と感じて冷めるまで飲めない。逆に猫舌じゃない人は、舌先に熱いものが触れないように、下の歯の裏側に舌先を隠して(!!)、熱に鈍感な舌の奥の方に流し込んでいるという。

猫舌は遺伝する!?しない!?

これだけ聞くと、猫舌じゃない人はとても器用なことをしていると思ってしまうが、ほとんどの人はこうした微妙な技を無意識のうちにしているだけで、とりわけ難しいことではないらしい。

猫舌の人

 

猫舌ではない人

とはいえ、猫舌の人がこの技を習得できるかといえば、それはそれで難しいようだ。「一概には言えないものの…」と前置きした上で、青山先生はさらに衝撃的な情報を教えてくれた。

猫舌の人は、親も猫舌の場合が多いという。「やっぱり遺伝なの?」と思うかもしれないが、そうではない。舌の微妙なテクニックが身につくかどうかは、家庭環境や食習慣が大きく関係していると予想されている。

そもそも小さい頃は誰しも舌の使い方がそううまくない。たいていは舌先で食べようとする。つまり小さい子どもは、まず猫舌からスタートする。ただし、成長する過程で、いろんな熱いものを食べたり、飲んだりしていくことで、どうやったら熱さを感じないかという、舌の使い方を知らずと習得していく。

ところが、親が猫舌だったらどうなるか。親自身が熱い料理や飲み物が苦手なので、食卓に熱い料理が積極的に並ばないことがある。そうなると、熱いものを食べたり飲んだりする機会が少なくなり、熱さを逃がす舌の使い方を身に付けられずに大人になってしまうことがありえるワケだ。

仕事でも勉強でもスポーツでも、何事も一定の量を反復しなければ身につかない。猫舌の人と猫舌じゃない人の「この差」も、真理は同じだ。

TBSテレビ『この差って何ですか?』取材班

TBSテレビ「この差って何ですか?」は、世の中のさまざまな“差”に注目して、なぜその差が生じているのかを探る新バラエティ番組。

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