【産業天気図・ビール/飲料】ビールは酒税改正の影響軽い、飲料は新製品競争が一段落?

2005年12月期のビール業界の天気は『雨』。ビール需要は3%減程度になる模様。内訳はビールが56%、発泡酒が28%で、今年急拡大した「第3のビール」は16%(前期は6%)まで拡大すると見られる。ただ、メーカー間の販売競争が激化して広告・販促費が増加し、ビール3社の利益は横ばいないし減益になる見通しだ。
 一方、飲料業界は業績の明暗がはっきりと分かれそう。コカ・コーラの各ボトラーは昨年の猛暑効果の反動もあり数量苦戦。緑茶の大型新商品「一」の販促費も膨らみ、コカ・コーラウエストジャパン<2579.東証>やコカ・コーラセントラルジャパン<2580.東証>などは軒並み減益予想。また、飲料3位のキリンビバレッジ<2595.東証>も広告販促費の増加や新製品の不振を受けて業績が低迷した。一方で、アサヒ飲料<2598.東証>は茶系やコーヒー、炭酸などを手堅く伸ばし大幅増益となる見通し。また、緑茶飲料トップの伊藤園<2593.東証>も緑茶戦争の激化で滑り出しは鈍かったものの、通期では営業増益を確保すると見られる。
 続く06年12月期のビール業界は『曇り』にやや好転か。第3のビールの増税が決まったものの、上げ幅は3.6円のため、さほどの悪影響はなさそうだ。ビールメーカーは05年度の第3のビール一辺倒の広告販促から一転、ビールと発泡酒、第3のビールをそれぞれ伸ばす戦略練り直しが必須。天候でかなり左右されるが、キリンビール<2503.東証>とアサヒビール<2502.東証>は引き続き第3のビールなどを伸ばし堅調に推移すると見られる。また、ビールと発泡酒が大幅に落ち込んだサッポロホールディングス<2501.東証>は、ビール・発泡酒のテコ入れや販促費の見直しが効き、収益改善に向かうと見られる。
 飲料も大型新製品不在の中、天気は『曇り』と予想する。春には緑茶、秋には缶コーヒー商戦が加熱するのは間違いなさそうだ。ただ、キリンビバレッジをはじめとして、広告販促費の見直しや製造コストの効率化も寄与し、数量は微増でも収益は上向くことが期待される。
【前田佳子記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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