「ハンバーガー」が夏バテの原因となる医学的根拠 活力ある腎臓を保つには「スクワット」も有効

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酷暑で汗を大量にかくと、体内の水分量が減少し腎臓に流れる血液の量が減ります。

腎臓は血液中の老廃物を除去する「人体のフィルター」ともいわれる重要な臓器。

腎臓への血液量が減り、老廃物をうまく排出できなくなるとほかの臓器へ「汚れた血液」が送られてしまうため、胃腸の調子が悪くなり、食欲不振や疲労、だるさといった症状が出やすくなるのです。

ファストフードが腎臓にダメージを与える

では、元気な腎臓を保つにはどうしたらいいのでしょうか。

腎臓に負担をかけるワースト3が、塩分・内臓脂肪型肥満・喫煙です。

腎臓は体内の余分な塩分を排泄する働きをしています。食事で塩分を取りすぎると、排泄しなければならない量が増えるので腎臓に過度の負担がかかります。この状態が続いたら、腎臓が疲れ切って、慢性的に機能が低下します。

厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」(令和1年度)によると、日本人の1日当たりの食塩摂取量は平均10.1gとなっています。日本高血圧学会が推奨する1日分の塩分の目安は6gですが、私たちの体は2gの塩分でも健康的に生活できます。

ちなみにハンバーガー類は、一般的に1個で2g以上の塩分が含まれているので、それだけで1日に必要な塩分を超えてしまいます。

ファストフードをはじめ、加工食品やインスタント食品を避けるだけでも、塩分摂取量は大きく減らせます。腎臓を弱らせないためには、こうしたことを心がけるといいでしょう。

また、ご自宅で塩を使う場合は、食卓塩よりミネラルを多く含んだ天然塩をおすすめすます。食卓塩は塩化ナトリウム99%なのに対し、天然塩は同じ量でも塩化ナトリウムの割合が低く、腎臓へのダメージを減らせます。

過食と運動不足によって内臓脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満は、「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。これに、糖尿病・高血圧・脂質異常症の中で2つ以上を合併した状態が、「メタボリックシンドローム(メタボ)」です。

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