恐るべし!トヨタがあぶり出す「7つのムダ」 このカイゼンで、仕事はもっと楽になる

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⑤ 動作のムダ

付加価値を生まない動き。たとえば、皆さんが右利きで、机やキャビネットの左側に文具を保管している場合。取り出す際には体をひねるなど、動作のムダが生まれているはずです。前項目の在庫のムダは「整理」で改善しますが、こちらは「整頓」で改善が可能です(詳細は次回)。

⑥ 作りすぎのムダ

必要以上に多く作ったり、必要なタイミングよりも早く作ること。発注の手間やまとめ買いでのお得感から、あまり使わない備品を大量に発注することもこのムダに当たります。 

改善のポイントは、求められる対象・ボリューム・頻度をその都度、確認すること。以前は毎月必要だったある資料作成も、今は半年に1回でよいかもしれません。前任者から、同じ頻度・内容で実施している業務があれば、「作りすぎのムダ」が生まれているかもしれません。

⑦ 不良・手直しのムダ

廃棄が必要なものや、不良品や手直しが必要な仕事をすること。これは前回ご紹介した「品質は工程で作り込む」に通じるもので、関係者にも悪影響を与えるものです。

特に、同じミスを何度も繰り返す場合には、表面的な対策しかとられてないケースがほとんどです。詳細は問題解決の項目でお伝えしますが、問題が発生したときには「次回、気をつける」などの精神論で終わるのではなく、真因への対策を行うようにしましょう。

問題発見の視点2:“違和感”を感じる対象

7つのムダ以外にも、視覚・感覚から問題を発見することもできます。具体的には、周囲の景色や一般的な感覚から“違和感”を感じる場面です。

まず、忙しそうに見える人。あるトレーナーは、「腕の良しあしは、作業を見ていればわかる」と言います。腕のいい人は、体の軸がぶれることなく、流れるように手先だけを動かしています。一方で腕の悪い人は、体に軸がなく、汗をかきつつ大きな動きをしています。

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