36歳「グラドル兼タクシードライバー」の生き様 月22日勤務、合間にグラビアの個人撮影会をこなす

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しかし、東京での生活もやすやすとはいかなかった。レッスン代を支払いながら月6日のレッスン、SNSの更新や、動画配信などを続けていたが、なかなか大きな仕事にはつなげられなかった。

そんな中、事務所から『ミスFLASH2022』の告知があった。大半のミスコンは年齢制限がある中、同コンテストは中島さんの応募が可能だった点も好機だった。選考は5カ月にも及ぶ時間を要し、グランプリは逃すもファイナリストとして誌面を飾る。女優志望だった中島さんにとって、グラビアは未知の世界。それでも、1つでも自分の引き出しを増やしたい、このチャンスを逃したくない、と決意を決めた。

最初は水着に抵抗

「最初は水着になることに強い抵抗はありましたね。しかも、周りは若い子ばかりで、絶対無理だろう、と。それでも私がコツコツやってきた、動画配信の項目があって『これならチャンスはあるかも』と腹を括りました。それによく考えたら、お芝居も自分をさらけ出すという意味で恥ずかしい部分もたくさんあるので(笑)。FLASHさんの選考過程の中で、芸能界の厳しさ、自分が何をやっていくべきか、が見えてきた部分も大きいんです」

タクシー業界との出会いも、この時の経験があったからだ。心機一転、環境を変えたい、とロケバス運転手のアルバイトを探していたが採用には至らず、人の紹介でコンドルタクシーの存在を知る。芸能界で勝負をするには、何かが足りない、とは自身でも感じていたタイミングでもあった。同社には中島さんのように芸能活動をしてきた先輩ドライバーがいることでも知られている。面接の際に中島さんは、「絶対にここで働くべきだ」という直感が働いた。

「自分がこの世界でやっていけるのか、と考えた際に才能があるかはわかりません。ただ、“勘”はいいと思う。会社が、芸能の仕事を全面的に応援してくれ、スケジュールが取れない時などもシフトの融通も利かせてくれるのも大きい。まさか自分がタクシーの仕事をするとは思っていませんでしたが、結果的に自分の直感を信じて正しかったな、と」

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