「5月に売れ」は、ホントに終わったのか 日本株の「下落警戒レベル」を考える

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【5月7日(木)】NYダウは、86ドル安の1万7841ドルと続落。米FRBには9月の利上げ観測。イエレン議長は、米国株に対して「一般的にかなり割高、潜在的な危険性がある」と発言。日経平均は、239円安の1万9291円と大幅安で1カ月ぶり安値。

箱根小涌園を運営している藤田観光が大変だ……

しかし、Sell in Mayで売った(4月17日に220円で3万株)双日(2768)は、12時半に平成27年3月期の決算が発表され、期末配当が1円増配されて3.5円(通期は2.5円+3.5円=6円)8円高の241円と逆行高で、まさかの年初来高値更新。期末配当の権利は取っているので、うれしい増配発表だったが、早く売り過ぎたかな。双日の今期配当予想は、4円+4円の年間8円と連続増配予想。

一方、箱根山噴火警戒レベルが2に上昇し、箱根小涌園を経営している藤田観光(9722)が40円安(8.49%)の431円と大幅安。藤田観光は、4月23日に480円で8000株(保有株全部)売っていたので、助かったけど、Sell in Mayとは関係ないと思う。

【5月8日(金)】NYダウは、82ドル高の1万7924ドル。双日は、17円高の258円と大幅高。優待保有銘柄のマルハニチロ(1333)は、125円高(7.64%で値上がり率10位)の1761円と大幅高。今期78.4%の営業増益の見通しを好感した。週末の日経平均は、87円高の1万9379円と反発。

【5月9日(土)】午前3時、日経225先物は、280円高の1万9660円と大幅高。米、雇用統計発表を好感し、NYダウは、267ドル高の1万8191ドル。1ドルは、119.80円、1ユーロは134.21円。このGW中、日経平均は先物も含めると、最大で約1000円下がった(2万0100円から1万9100円)が、Sell in Mayで売ったDCMホールディングスと双日は逆行高してしまった。株式投資って本当に難しい。

米著名投資家のバフェットさんやFRBのイエレン議長は、米国株は割高と言ったり、ギリシャのデフォルト懸念がある中でも堅調な株式マーケット。箱根山じゃないけど、日本株の下落警戒レベルは、2に上昇?

内田 衛 カリスマ投資家

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うちだ まもる / Mamoru Uchida

個人投資家。高校時代から株の取引を開始。平成バブル崩壊で多額の借金を背負うが、自力で全額返済して大復活。大学卒業後、大手生保勤務後、フリーに。FP資格を持つ。現在の運用資金は3億円以上。株式投資では中長期、低位株投資が基本。株式のほかに、株の利益で収益不動産投資も行う。2007年8月からは『オール投資』(現在休刊)で5年以上にわたり投資日記を連載、大人気を博す。

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