ファーストリテが「ジーユー」旗艦店、ファッションと低価格の両立目指す

ファーストリテが「ジーユー」旗艦店、ファッションと低価格の両立目指す

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、4月29日に低価格業態「ジーユー」の旗艦店を池袋東口に開店する。ジーユーは低価格を特徴にした業態だが、今春からは「be a girl」という新ラインを打ち立てファッショントレンドを取り入れた商品を強化し始めており、同店を広告塔に、低価格とファッションの業態イメージ確立を目指す。

「ユニクロにできなかったことを。」をキャッチフレーズにオープンする池袋東口店は、高品質をウリにするユニクロに対し、390円のTシャツ、50円のソックスなど圧倒的な低価格を前面に押し出す。さらにベーシック衣料を中心のユニクロに対し、旬のファッションに注力。「(ジーユーは)いままでは低価格だけが取り上げられていたが、これからはファッション×価格=ジーユーとしていきたい」(ジーユーを手掛けるGOVリテイリングの柚木治社長)と独自路線をとる。

ジーユーは2009年3月に登場した「990円ジーンズ」を起爆剤に急拡大、4月末
時点で全国に151店を展開している。ただベーシック衣料中心だったため“ユニクロの派生業態”というイメージが根強く、成長戦略の方向性でユニクロとの差別化が課題だった。

そこで11年3月に“脱ユニクロ”戦略として「be a girl」という新コンセプトを導入、リードタイムも最短1カ月と短縮し流行を取り入れやすい体制を構築し、トレンド商品の強化へ舵を切った。新生ジーユーは「ユニクロと競合しない」と柳井正社長も言い切る。

狙い通りにファッションと低価格という業態コンセプトが浸透すれば、スウェーデンの「H&M」や米国「フォーエバー21」に代表されるファストファッションに類する業態となる。ファストファッション業態は「海外でよりニーズが高い」(柚木社長)と将来の海外展開も見据えており、柳井社長も「ユニクロと同程度のポテンシャルがある」と太鼓判を押す。

池袋東口店はユニクロ路面店の隣の出店で、脱ユニクロが成功したかの検証の場とな
る。13年8月期に200店、売上高500億円を目指すジーユーだが、柳井社長は「もっといける」と自信を見せる。今後のファーストリテイリングの成長戦略の柱の一つとして、新店は重要な試金石となりそうだ。
(鈴木 良英=東洋経済オンライン)

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