文部科学省が全国の小・中学校、高等学校などを対象に実施した2022(令和4)年度の学校教員統計調査(中間報告)が23年7月28日に公表された。

70~80年代採用の教員が大量退職で若返り加速

教員の平均年齢推移(文科省の令和4年度 学校教員統計調査中間報告より)

調査によると、公立小学校教員の平均年齢は42.1歳(前回調査より0.5歳低下)で、2007年度調査以降ずっと右肩下がりが続いている。公立中学校教員も43.0歳(同0.6歳低下)で右肩下がりは10年度調査から。一方、公立高校は46.2歳(同0.1歳上昇)だった。

年齢構成は公立小学校で30歳未満の比率が20.2%と前回より1.0ポイント上昇する反面、50歳以上の比率は31.3%と同2.6ポイント低下。公立中学校でも30歳未満が17.3%と同1.1ポイント上昇する反面、50歳以上は34.0%と同2.7ポイント低下した。

公立高校では30歳未満は11.0%(同0.2ポイント低下)、50歳以上は43.9%(同0.3ポイント低下)と、いずれの比率も低下した。

文科省によると、公立小中学校の教員の若返りは1970~80年代に大量採用された教員の退職とそれに伴い若手の採用を増やしたことが原因といい、今後は高校でも同様の傾向が予想される。

精神疾患で辞める教員は9年前の約1.5倍に増加

精神疾患を理由に離職した公立小中高校の教員は953人に上り、18年度の前回調査より171人増加。調査を始めて以来、過去最多となった。9年前の13年度では同理由の公立小中高校の教員退職者は641人。9年前と比べて約1.5倍増えていることがわかった。

内訳は、令和3年度間の調査では公立小学校で571人、公立中学校277人、公立高等学校105人。いずれの校種でも過去最多となった。

前回の平成30年の調査では、公立小学校で457人、公立中学校242人、公立高等学校83人の計782人。

9年前の平成24年度間の調査では、精神疾患による離職は公立小学校350人、公立中学校217人、公立高等学校74人の計641人だった。

昨今、教員の業務過多による残業時間の増加などが問題となっており、教員の働き方改革は喫緊の課題と言える。

離職理由は小中高いずれの校種でも定年退職が最多。「転職」「家庭の事情」に次いで「病気」となっている。

教員の学歴は大学院卒が増加

大学院を修了した教員は小中高いずれの校種でも右肩上がりで、今回の調査では過去最多となった。

公立小学校は5.1%(前回比0.4ポイント増加)、公立中学校は8.4%(同0.9ポイント増加)、公立高等学校は16.5%(同0.6ポイント増加)となっている。

確定値の公表は2024年3月

「学校教員統計調査」は、学校の教員構成や教員の性別、年齢、職名、勤務年数、学歴、職務態様、異動状況などを明らかにするため、文科省が3年ごとに実施。今回公表されたのは2022年度調査の中間報告となる。

調査対象は、国公私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校、各種学校。確定値は24年3月に公表予定だ。

調査によると、教員総数は公立小学校が37万6478人、公立中学校は20万9567人、公立高等学校は15万2021人。

調査元:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01266.html