就活の「おわハラ」、学生は従わなくていい 企業が就活を制限できないこれだけの理由

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(写真:Ushico / PIXTA)

企業が「内定」を出した就活生に対して、自社以外への就職活動を止めるように求める「終われハラスメント(おわハラ)」が話題になっている。

週刊誌「AERA」3月16日号によると、経団連の指針で、今年の就活のスケジュールが大幅に後ろ倒しになったことが影響しているという。経団連に加盟していない中小企業などが、早期に学生に内定を出し、指針を守ってスケジュールを遅らせている大手企業への就活をさせないように、就活生を拘束する動きがあるのだそうだ。

「おわハラ」の3つのパターン

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

ネットメディア「NEWSポストセブン」に掲載された人材コンサルタント・常見陽平氏の話によると、「おわハラ」には大きく3つの類型があるという。

(1)「今、受けている企業を全部辞退すれば、この場で内定を出す」「この場で、受けている企業全部に辞退の連絡を入れなさい」などと、他社の内定の辞退を強要するパターン

(2)他社の選考に行かせないように、毎日のように面接の日程を入れるなどして妨害するパターン

(3)内定辞退をしようと連絡した人に対して、絶対に入社するように脅すパターン

今年の就活は「売り手市場」ということもあって、企業側も優秀な人材を確保しようと必死だ。しかし「おわハラ」は、法的に問題がないのだろうか。労働問題に詳しい笹山尚人弁護士に聞いた。

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