●穏当な志望企業の大阪大学

　1位から3位、そして7位と総合商社4社がランク入りし、その他はANA、パナソニック、三井住友銀行、大阪ガス、関西電力と穏当な企業名が並んでいる。
　全学生対象の就職人気ランキングではトップになることもあるJTBであるが、旧帝大クラスを対象とした今回調査でも名前は出るものの、それほど高い人気ではない。大阪大学だけが5位と高い順位である。

●地元志向が薄い九州大学

　志望理由では「地元密着型の企業」が9位と他校に比べやや高いが、実際の志望企業を見ると九州電力、JR九州以外はすべて東京に本社を置く企業である。中京圏と関西圏には産業集積があり、有力企業が本社を構えているが、九州には少ないということだろう。
　注目すべきは、7位のワークスアプリケーションズ。ジャスダック上場のERPパッケージメーカーであり、今回の志望企業調査では、北海道大学と東北大学、京都大学でも名前が挙がっているが、そのほかでは出てこない。毎年、独特なインターンシップで多くの学生を集め、話題となる企業だ。

　次回からは、理系学生のランキングの特徴を見てみる。