自家発電機のレンタルで機会損失防ぐ、投資回収は十分可能だ--外食で急成長するエムグラントフード・井戸実代表

自家発電機のレンタルで機会損失防ぐ、投資回収は十分可能だ--外食で急成長するエムグラントフード・井戸実代表

「ステーキハンバーグ&サラダバー けん」を中心に約250店の飲食店を運営するエムグラントフードサービス。2006年の設立からフランチャイズチェーン(FC)方式を軸に急成長を続け、11年3月期の売上高は165億円と過去5年間で40倍以上に拡大した。

外食業界で有数の急成長企業は、東日本大震災後の計画停電にどう対処したのか。懸念される今夏の電力不足に向けた対策は--。井戸実代表取締役(=写真=)に聞いた。

--3月に実施された計画停電にはどう対応しましたか。

当社は関東圏を中心に飲食店を展開しており、今回は7割の店舗で計画停電のグループに入った。ピークタイムの18~20時に対象となった店舗については、営業開始時間を20時に切り替える対応もした。ただ、不思議なもので、その場合に20時から客がどっと入ることもあった。家で調理が出来ず、開店を待ちかまえていたのだろう。また、全店規模で懸念があったのはサラダバー、アイスバーへの影響だった。計画停電が見込まれる前日の夜間にとにかく冷蔵庫で氷を作り、何とか対応できた。

--周囲に営業時間の変更は告知されたのでしょうか。

店舗で営業時間を告知しようにも、東京電力の発表が二転三転し、告知できなかった。例えば、川崎市多摩区では、第1から第4まで計画停電のグループに入っていた。東電にいつなのかと問い合わせると、区役所に聞いて欲しいといわれ、区役所に問い合わせると東電に聞いて欲しいといわれた。一体、どこに聞けばいいのか。腹立たしかった。計画停電中、従業員には「休憩」という形で我慢してもらった。その間給与は発生しない。納得してもらう人にだけ、出勤してもらった。

--今夏に向け、どう対策を打ちますか。

震災翌週から、蓄冷材、ドライアイスを集めているが、なかなか手に入らない。3月は冷蔵庫の氷で対応できたが、8月はそうはいかないだろう。気温の高い夏は、冬に比べて氷を作る時間が格段に長い。そこで全250店のうち直営47店で自家発電機のレンタルを検討している。期間は6月末から9月末。レンタル代金は1台で1000万円にのぼるが、機会損失を考えれば、十分ペイできる。8月は3月に続き、年間最大の稼ぎ時という面もある。FCには自家発電機は自分たちで手配してもらう。本部から補助を出すことはない。

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