GW必携!使いやすい「乗換検索アプリ」は? 人気の4アプリの使い勝手を比較してみた

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乗換案内はこれ以外にも、青春18きっぷ検索というユニークなサービスも行っている。ビジネスパーソンだけでなく、旅好きのユーザーにもたまらない機能だ。また、ユーザーが遅延情報や混雑度を投稿する「ジョルダンライブ」という機能もある。鉄道会社よりすばやく遅延情報を知ることができるという点で便利な機能といえるだろう。

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駅探は宿泊パックプランも一緒に表示される

「駅探」は、東芝の乗換案内事業を発祥とする。同事業が分社化され、2003年に株式会社駅前探検倶楽部として発足した。2008年に社名を駅探に変更し、2011年にマザーズに上場した。

同社は法人向け乗換案内ASPサービス(インターネットを通じて顧客にソフトウエアを遠隔から利用させる事業)を得意とする。大手私鉄との取引も多いという。

駅探独自のサービスとしては、検索結果に応じた列車と宿泊のパックプランも一緒に表示する「JRセットプラン」を昨年12月から開始した。アプリ上から予約もできるので、わざわざ旅行代理店に足を運ぶ必要もなくなる。

「乗り換え時間」や「歩く速度」に違い

このように各社によって戦略の違いがあるが、基本コンテンツである路線検索機能も各社によって微妙に異なる。

たとえば、乗り換えが多く、さまざまなルートの組み合わせが可能な区間として、綱島(神奈川県)―北春日部(埼玉県)で検索してみた。結果は「乗換案内」「駅探」が1時間40分、「NAVITIME」が1時間46分、「Yahoo!乗換案内」が1時間50分、という結果となった。

ローカル線についても調べてみた。辰野―上諏訪(ともに長野県)である。岡谷経由で移動するのが一般的だが、運行本数が少ないJR辰野支線を走る列車にうまくタイミングが合えば、塩尻経由で行くほうが格段に早くなる。検索結果は、「NAVITIME」と「Yahoo!乗換案内」は44分、「乗換案内」と「駅探」は1時間32分と大きく差が開いた。

違いの理由はいくつかある。たとえば、「駅探」は乗り換え時間を設定できる。この設定を「標準」から「短め」に変更すると、「駅探」も44分になる。各社で歩く速度の定義が違うため、乗り換えのタイミングが変わるようだ。

各社で検索のアルゴリズムが微妙に異なることも理由の1つだ。歩く速度をどうするか、短い距離でも特急を使うか、といった細かい設定を行って、自分の使いやすいアプリにしていくのが得策だろう。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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