「ニコニコ超会議」、熱狂の渦に見えた死角 「若き老害」が名物イベントをメッタ斬り

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この小ブースはニコ生の配信機材もミニカメラにパソコンに小さなミキサーという感じ。これ、個人のニコ主並みの機材じゃないか!

深刻なのは機材問題と会場の音

この時点でかなり凹んでいたが、共演者の飯田泰之先生と合流して、元気が出た。出てくるだけで雰囲気が明るくなり、信頼できる。話も上手いし、深い。彼と仕事できる喜びを噛み締め、元気になった状態で本番開始。しかし、やはり機材問題が深刻。会場全体がうるさく、音がぶつかる状態。特にメインステージや、隣の「踊ってみた」的な会場の音がうるさい。自分もついつい声が大きくなる。しかも、共演者の飯田泰之先生の言葉も聞き取りづらい状態。隣にいるのに・・・。

私たちは13時スタートだったのだが、13時半からはこの日のメインイベント的コンテンツである田原総一朗さんが司会で池田信夫さん、江川達也さん、大塚英志さん、香山リカさん、石平さんという豪華な面々での「護憲か、改憲か、日本国憲法を考える」という討論会が始まっていた。お客さんはみんな、それ目当て。いきなり激論になっていて、音が思い切りぶつかる。

一緒にニコ生などで共演したことがある、池田信夫さんと香山リカさんがバトっている風だったので、思わずメインステージに向かって「仲良くしろ!」と絶叫する。たぶん、私の声は届かなかっただろう。

そうそう、ネットニュースで話題になったとおり、田原総一朗さんと大塚英志さんがバトって、大塚さんが退場するという「事件」が起こっていた。いや、なんせ声も聞き取れなかったのだが、飯田先生との議論が盛り上がっている時にメインステージを見上げると大塚さんがいなくなっていた。この手のハプニングもこのイベントならでは、か。

裏番組が強力な中、飯田先生との議論は盛り上がり、ニコ生の視聴者は1000名を超えた。会場も、当初は講談社の編集長、私の家内、さらに私の非常勤先であるムサビの教え子という身内率100%の状態だったが、徐々に増え、ピーク時は15〜20名はいただろうか。このアウェイな環境の中で、よくやったと思う。盛り上がりを見せて、無事に終了、したはずだった。

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