「家事育児に自信ない」婚活女性が心配無用な理由 結婚で選ばれる条件、男女で大きな認識のズレ

拡大
縮小

しかし、男性側から見た「(結婚の)決め手となったこと」の上位回答には、未婚・既婚ともに「家事や育児」は入ってきませんでした。この結果は、調査チームの中年女性陣が「これは驚いた!」と声をあげた結果の1つです。

ちなみに、20代~30代の若い男性回答者たちが結婚相手に選ぶ・選んだ条件に挙げたのは、1位「価値観の一致」、2位「愛情深いこと」、3位4位「誠実さ・温厚さ(未婚男性では温厚が3位、既婚男性では4位)」、5位「容姿」でした。何ができるかよりも、性格が自分に合っていて、精神的に安心していられるかどうか、のほうが、はるかに大切な条件だ、といったところでしょうか。

こうあるべき思いから「ガラスの天井」

確かに筆者がこれまでインタビューしたカップルでも、思い当たるケースがあります。それは中年離婚したエリート夫と専業主婦のカップルでしたが、妻は育児や家事に大変熱心で、お料理も完璧な方でした。しかし、夫は小食であったため、並べられた料理に負担を感じていました。

また、彼はドキュメンタリー番組が大好きでしたが、妻はそれのどこが面白いのかわからない、という状態で、夫婦間での感性の差が大きかった、とうかがいました。結局、夫側が耐えられなくなり、長い裁判の後に離婚しています。

このケースは、妻側が結婚や結婚後のあり⽅に関して、こうあるべきという思いが強く、「家事や育児」ができることが妻にとっては重要だという“自分で作るガラスの天井” の存在が顕著にみられる事例といえます。しかし、この妻が思う理想の妻像こそが、破局という結果を生んでしまいました。

次ページ自らの母親の姿が影響か
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT