話していて「楽しい人」「疲れる人」会話運びの差 「一緒にいて楽しい」と思われる人の共通点

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人は、自分の話をしているときが、いちばん気持ちがいいのです。その話に相手が興味をもってくれて、いいリアクションがあり、そこから話が展開されれば、どんどん話がはずむ。そんなときはお互いに「この人と話すと楽しい!」と思っているはずです。

相手にどんどんしゃべらせ話をはずませるために、つぎの3つを意識してみてください。

①“感情”でリアクションせよ。②すぐに相手に話を振れ。③相手が「話して楽しくなる話題」を探せ。「話を聞くこと」よりも、「話をさせること」が大事なのです。

会話のキャッチボールをするときの心得

(イラスト:Jam)

「相手に気分よく話をしてもらう」というのは、こちらはなるべく控えめにして話さないようにする、ということではありません。相手ばかりしゃべっていては、こちらもだんだん疲れてきますし、相手の話もだんだん先細りします。「話がはずむ」「話が盛り上がる」というのは、お互いが会話に加わって楽しくしゃべっているからこそ、です。

しかし、いきなり自分からは、しゃべりたいネタは言いだしにくいもの。「私、~が得意なんですよ」「~が好きで……」なんて話しても、相手には興味のないこともあります。

そこで、大切なのは、「自分のことを話すときは、相手の話にリンクさせて話す」というテクニック。このあたり、日本の名司会者、タモリさんが得意です。かつての昼番組での有名人とのトークもそうですが、どの番組においても、ゆるりと話しているように見えて、相手の話を広げるネタを探しています。

話している相手が温泉好きだとわかったら、「とっておきの温泉があるんだよ」「温泉のあとってコーヒー牛乳が飲みたくならない?」「温泉っていえば、昔、こんなことがあってね」(あくまでもイメージです)というように、“温泉”というキーワードにリンクさせ、 自分のなかにある情報を話します。相手はたいてい、「へー。すごーい」なんて興味津々。

相手が話すことを考えているときは、間をおいてじっと待っていたり、相手から返ってくる言葉が乏しいときは、自分が積極的になって話したり。その掛け合いが(といっても相手にはそんな気持ちはないでしょうが)、タモリさんの心配りで絶妙なものになっているのです。

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