どんな同僚ともうまくいく人が使う「3つの質問」 トヨタのデキる上司はシンプルに考えている

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4タイプ全員とのコミュニケーションを円滑にする「共通言語」。「そんなものが本当にあるのか」と感じている方も多いと思いますが、結論としては、あります。

私自身がトヨタで日々仕事をする中で見出した「共通言語」について、エピソードを交えて紹介していきます。

トヨタの「紙1枚」文化から得られた学び

トヨタには「紙1枚」文化があり、私を含め社員は皆、日々作成する資料を「紙1枚」にまとめていました。

とはいえ、明確な作成手順やテンプレートが決まっていたのは研修用の「紙1枚」くらいで、日常的には過去の資料の見様見真似で作成し、上司の赤ペン添削を受けながら試行錯誤していくしかありませんでした。

私の場合は、懇切丁寧に指導してくれる素晴らしい上司や先輩に多数恵まれたので、1年ほどで一通り身につけることができました。

一方、そうした環境で過ごせなかった人に関しては、「テクニカルスキル」が中途半端なまま年次が上がっていってしまうため、非常に苦労しているようなケースもありました。

その後、自分自身も後輩指導をするような機会が出てきたため、「これは何かしら再現性のあるカタチで言語化しておいたほうがいいのではないか」と、しだいに考えるようになっていきました。

ちなみに、トヨタではこのような思考回路や行動原理を「標準化」と言うのですが、なぜか資料作成やコミュニケーション領域に関してはブラックボックスのままだった部分が多かったため、私は職場で目にする「紙1枚」資料に何か共通点はないだろうかと、独自に日々研究することを始めたのです。

その成果の1つが、前述の「枠=フレーム」と「テーマ」だったわけですが、実はもう1つ、「テーマ」に関して重要な本質を見出すことができました。

次ページ最も現実的に機能する共通言語「2W1H」
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