(第63回)2012年度新卒採用動向調査【前半戦】 企業の動向編3

✎ 1〜 ✎ 63 ✎ 64 ✎ 65 ✎ 最新
拡大
縮小

●Webオンラインセミナー実施企業はまだ少数派。来年以降に普及期?

 Web上でのセミナーも新手法として注目されている。学生と直接会う採用活動が正統だとしても、肝心の学生がパソコンやスマートフォンで就活をしている以上、Webでセミナーを実施して学生とのコンタクトを強める、という考え方だ。
 Web上で採用担当者が説明を行い、学生はTwitterで質問し、採用担当者はその質問に対して回答していく。
 会社説明会での学生はおとなしく、採用担当者は「質問が少ない。元気がない」と嘆くが、オンラインセミナーでは数十倍の質問が飛び出す。現在の段階では企業、就活生の双方にメリットが大きいように思う。都市で開催される会社説明会に参加しにくい地方大学の学生にはありがたいサービスだろう。

図表2:Web上でのセミナーの実施・検討状況

 採活・就活で威力を発揮しそうなオンラインセミナーだが、12年卒採用では、採用担当者の大多数(68%)は「実施しない」と回答している。「実施を予定(した)」(4%)、「実施を検討」(10%)は合わせて14%にとどまっている。
 しかし「リクナビ2012」はFacebookと提携し、サービスを開始している。IT企業の中には、一般応募枠とは別の「Facebook枠」を設けるところもある。そして岡崎仁美リクナビ編集長は「今年はソー活元年になる」と発言している。
 「ソー活」とは、「ソー」は「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」の「ソー」、「活」は「就職活動の「活」だ。また「ソー」は「双方向」の「双」の意味も含んでいる。TwitterやFacebookなどのSNS利用は、13年度採用では広がると予想できる。
 ただし、多くの企業と学生がSNSを使い始めると、受信・発信が繰り返され、その手間と時間は膨大である。大きな問題になる可能性は高い。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT