鉄道乗り継ぎより安い・早い「使えるバス路線」 「近くて遠い」駅や繁華街をダイレクトに結ぶ

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成城学園前と二子玉川を直結

南北を結ぶ鉄道が少ない東京近郊。小田急線と東急田園都市線の乗り換えも意外に不便だが、成城学園前駅と二子玉川駅という両線の主要駅を直結しているのが、東急バス玉07・31・32系統、小田急バス玉07系統だ。

鉄道利用と遜色ない所要時間、毎時10本と都心の地下鉄並みという充実の本数、それでいて運賃は鉄道の半額以下である。小田急沿線から二子玉川ライズなどへのお出かけはもちろん、両線沿線の行き来にも便利ではないだろうか。

東急バス 玉07
成城学園前駅南口のバス停を発車する東急バス「玉07」系統二子玉川駅行き(編集部撮影)
【成城学園前から二子玉川】
鉄道:19分474円・毎時9本(小田急線・南武線・東急線利用・乗り換え2回)
バス:21分220円・概ね毎時10本

京王線聖蹟桜ヶ丘と多摩センター間

京王線の聖蹟桜ヶ丘駅と、調布で同線から分岐する相模原線の京王多摩センター駅。別路線だが距離は近く、京王も両駅を使える定期券「多摩版どっちーも」を発売している。

この両駅は多数のバスが走っている。電車より62円安くて10分も速く、本数も京王線・相模原線利用の場合と遜色ない。京王バス桜46・62・63・72・73系統の6系統全てを合わせると毎時10本程度もある。多摩モノレールと併せ、心強い南北移動ルートだ。

京王電鉄バス
多摩センター駅から聖蹟桜ヶ丘駅に向かうバス(編集部撮影)
【聖蹟桜ヶ丘から多摩センター】
鉄道:32分325円・毎時9本(京王線・相模原線利用・乗り換え1回)
バス:21分263円・平均毎時10本
※バスは系統によって所要時間が異なる

関西ではどんなルートが?

近鉄河内松原駅から南海堺駅へ

大阪の南側の方は堺に行くことも多いさかい、これは使えるで!というのが、南海バス23系統布忍線だ。近鉄南大阪線の河内松原駅から南海の堺駅までを結ぶ。同区間は鉄道だと近鉄で大阪阿部野橋・天王寺へ出てJRで新今宮へ行き、南海本線に乗って堺駅に至るルートで、33分・700円だ。

一方、南海バス23系統は20〜40分おきと本数は少なく、所要時間も47分とやや長い。だが鉄道では2回ある乗り換えが必要なく、運賃も470円と3分の2で済むのはなかなか魅力的ではなかろうか。近鉄の藤井寺市などから河内松原でこのバスに乗り換えても若干安い。

【河内松原から堺まで】
鉄道:33分700円・毎時6本(近鉄南大阪線・JR線・南海本線利用・乗り換え2回)
バス:47分470円・毎時2本
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