「会社に行きたくない」憂鬱な"月曜"の乗り越え方 気分転換で感情を「上書き保存」するとよい

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でも、そういうあなたも知らず知らずのうちに前例主義に陥ってはいないでしょうか?

「転職したいけど、うちの会社から出て行ってうまくいった人を見たことがない」

「こんな新しいプロジェクトを立ち上げたいけど、過去に似たような企画が失敗していた」

このように、前例がないという理由で躊躇した経験がある人は少なくないはずです。

同じことを繰り返していてもなんの進歩もありません。何事もやってみないことには結果はわかりません。

最初から「無理そう」と決めつけても損をするだけ。やってみてダメだったら別の方法を考えればいいのです。

とにかく動けば何かが得られる

あまり大それた挑戦でなくても、思いつきで行動できることはたくさんあります。多くの人は、普段の生活の中で、いろいろなことを思いついているものです。

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「いつも降りたことのない駅で降りて路地裏を歩いたら、素敵なお店を発見できるかも」

「ナイターでも見に行ったら、気分も晴れるんだろうな」

きっとこれくらいのことは頭をよぎるはずです。そこから行動に移せない人は、あれこれ悪いシミュレーションをしてしまう人です。

「でも、途中下車して何もなかったら時間のムダだな」

「ひいきのチームが負けていたらつまらないな」

こう考えて行動をストップしてしまうのです。そういう人にお伝えしたいのは、「とにかく動くこと」。どんな結果になっても、動くことで得られることはあります。

たとえ、評判のラーメン屋さんに行ってたまたま定休日だったとしても、話のネタにできますし、別の美味しい店が見つかるかもしれません。

「とりあえずやってみる」だけで、体も心も前向きにできるのです。

(画像:『感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(特装版)』)
和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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