ソニーは1拠点を除く被災工場の再開にメド、だが部品不足で生産調整も【震災関連速報】

ソニーは1拠点を除く被災工場の再開にメド、だが部品不足で生産調整も【震災関連速報】

ソニーは6日、東日本大震災で被災した工場の稼働状況について開示した。地震被害と計画停電の影響で震災後は10拠点が操業停止に追い込まれたが、1拠点を除いて生産再開、もしくは再開のメドが立ったことを明らかにした。

もっとも深刻な影響を受けたソニーケミカル&インフォメーションデバイス多賀城事業所(宮城県多賀城市、磁気テープ、ブルーレイディスクなど)は、損傷程度を調査中で再開のメドはたっていない。業務用テープを製造するのはこの拠点だけで、品不足が懸念されている。実際にハリウッドの映画会社が買い占めに走っているほか、広告制作会社の間では磁気テープの再利用を呼びかけるなど影響は広がりつつある。

通常操業に戻ったのは、以下の2拠点。
・ソニーマニュラクチュアリングシステムズ(埼玉県久喜市、実装機器など)
・ソニーケミカル&インフォメーションデバイス鹿沼事業所(栃木県鹿沼市、接合材料・光学材料など)

7拠点は一部再開にとどまっている。
・ソニーエナジー・デバイス栃木事業所(栃木県下野市、リチウムイオン二次電池など)
・ソニーケミカル&インフォメーションデバイス登米事業所、なかたサイト(光学部品・ICカードなど)
・ソニーケミカル&インフォメーションデバイス登米事業所、豊里サイト(光学部品・ICカードなど)
・ソニーDADCジャパン茨城工場(茨城県那珂市、CD・DVDなど)
・ソニーエナジー・デバイス郡山事業所(福島県郡山市、コイン電池など)
・ソニー白石セミコンダクタ(宮城県白石市、半導体レーザー)

また、ソニーエナジー・デバイス本宮事業所(福島県本宮市、リチウムイオン二次電池など)は4月末の再開予定だ。

今後、さらに懸念されるのが、部品不足に伴う操業調整だ。3月22日にデジタルスチルカメラやビデオカメラ、放送用機器、液晶テレビなどを製造する国内5拠点の一部生産ラインの停止を発表したが、国内外の別拠点へも広がりつつある。不足している部品については1拠点に在庫を集約し、適切な場所へと振り向けて対応しているという。

だが、入荷が停止したり減っている部品が数点あり、在庫の消化が進めば一層の調整が必要になるのは避けられない。このため原材料や部品の供給元を拡大するほか、代替品の調達を急いでいるが、実際に生産に入るまでには数ヶ月を要すると見られる。すべてのカメラ製品が作れなくなるわけではないが、当面は製品数を絞り込みながら生産を続けることになりそうだ。

(前田 佳子 =東洋経済オンライン)

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